■奄美大島

高知山展望台から眺める奄美十景の絶景とは?|行き方や展望台から見た景色を紹介

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高知山展望台(こうちやまてんぼうだい)は奄美大島南側の瀬戸内町エリアにある標高400メートルの高さにある展望台です。

大島海峡とその奥にある加計呂麻島が一望できるこの風景は奄美十景にも選ばれており、奄美大島に来たら絶対に外せない観光スポットです。

近くにある『油井岳展望台』と比べると見晴らしが良く、どちらか選ぶなら高知山展望台が総合的におすすめです。

この記事では高知山展望台から見た景色や特徴、行き方から知っておきたい事前知識を紹介していきます。

高知山展望台とは?

古仁屋(こにや)の港から北に直線距離で2.6㎞離れた山岳地帯にある展望台で、標高約400メートル付近から加計呂麻島(かけろまじま)と手前に横切る大島海峡のパノラマビューが一望できる奄美十景にも選ばれた場所です。

加計呂麻島はリアス式海岸といういくつもの狭い入り江がまるでノコギリのような地形になった複雑な海岸で、展望台からその様子を見ることができます。

駐車場から歩いて林の中を200メートル程進むとコンクリートで出来た螺旋状の展望台があり、登り切った頂上から壮大なパノラマを眺めることができます

日中から夕日まで、どの時間帯でも感動的な風景が見えるでしょう。

高知山展望台から見える奄美十景の絶景

■情報量の多いパノラマビュー

展望台から見たパノラマビュー①
展望台から見たパノラマビュー②

高知山展望台から眺める景色は遠近感のある風景です。展望エリアの手前からは奄美大島の山と森林、そして古仁屋の町が眼下に広がり、大島海峡を挟んで地平線側に複雑な地形の加計呂麻島が見えます。青い空にアクセントの雲が更に風景を鮮やかにしてくれます。

■大島海峡は複雑な地形

大島海峡の風景

奄美大島と加計呂麻島の間にある大島海峡はとても複雑な地形をしており、お互いの島で一番近い場所まで約1,080メートル程しかありません。

陸はほぼ亜熱帯の森に覆われており手付かずの自然が残っていることがよくわかります。

■晴れていれば徳之島が見える

展望台から望遠した写真

晴れていれば上の写真のように遠くにある『徳之島』がよく見えます。徳之島はこの展望台から約50㎞ほど離れた場所にあります。

■古仁屋(こにや)の町がよく見える

古仁屋の町の風景①
古仁屋の町の風景②|拡大写真

展望台を正面から眺めると古仁屋の町が見えます。町は一極集中しており少しでも町から離れると森しかありません。奄美大島が自然に囲まれていることがよくわかります。

写真の右側の海沿いに巨大な船が停泊しています。この近くにある『せとうち海の家』の2階にあるシーフードレストランで食べる養殖クロマグロ丼は最高に美味しいので立ち寄る際は是非食べに行ってください。

養殖クロマグロ丼については下記の関連記事を参照ください。

■大島海峡にあるクロマグロの養殖場が見える

大島海峡にあるクロマグロの養殖
海にある養殖の風景

古仁屋の町から少し右側に離れた海辺に規則正しく配列された囲みが見えます。ここでクロマグロの養殖が行われています。

手前は小さく囲われており、奥は大きな囲いが見えます。これらは稚魚から成長具合によって生育環境を変えているため囲いの大きさが異なっています。

大島海峡は加計呂麻島と奄美大島に囲まれているため瀬戸内海と同じよう波が穏やかで養殖環境に最適なのかもしれません。

高知山展望台の行き方や展望台までの道のり、周辺情報について

高知山展望台へのアクセス方法や周辺情報についてまとめました。

■アクセス方法

地図: Google Mapの画像を使用しています

■古仁屋から向かう場合

距離5㎞
所要時間15分
画像①|この画像はGoogle ストリートビューの画像を使用しています

古仁屋を走る『国道58号』を北上します。1km以上道なりに進むと『地蔵トンネル』が見えるので手前にある『かごしまロマン街道』を右折して道なりに進みます。

右折の目印は真っ白な建物です。この白い建物が見えたら右折ウインカーを出しましょう。手前には高知山展望台への看板がありますのでわかりやすいかと思います。

右折してから約3㎞ほど細い山道を車で登った先に展望台の駐車場があります。途中にいくつか道が分岐しますが展望台へ続く看板が出てくるので道なりに進んでいきましょう。

■奄美市側から向かう場合

距離43㎞
所要時間1時間10分
画像②|この画像はGoogle ストリートビューの画像を使用しています

奄美市側から展望台へ行く場合は、国道58号をしばらく走ることになります。古仁屋方面へ向かう手前にある『地蔵トンネル』が見えたら高知山展望台へ続く看板があるので、左折して山道を道なりに進んでいきましょう。

左折した山道から10分~15分くらい(4.5㎞)で着きます。途中に十字路が見えるので看板の表示通り右折して展望台の駐車場を目指しましょう。

■駐車場は広々としたスペースで屋根付きの休憩所と公衆トイレがある

高知山展望台の駐車場

細い山道を登っていくと急に景色が開けてきます。駐車場は道路の左側にあり車が20台くらいは停められるスペースがあります。

駐車場には公衆トイレがあるので便利です。その他敷地内に屋根付きの建物やテーブル付のベンチがあり、ピクニックのようなこともできます。

■高知山展望台入口風景

展望台へ続く遊歩道への入り口

道路沿いから展望台へ続く入口です。ここから5分(約200メートル)ほど森の中の遊歩道を進みます。遊歩道は林に覆われているため道中は薄暗いです。

入口から展望台までは高低差が約10メートルくらいありますが、体力もほとんど使わず行くことができるでしょう。

■らせん状の展望台

らせん状の展望台|※この画像は鹿児島県観光サイト かごしまの旅のサイトから引用しております

薄暗い遊歩道を抜けると特殊な形状の展望台が見えてきます。螺旋を描くように一番上まで階段を登っていきます。写真の通り3段階の眺望スペースがあります。観光客で混み合っていなければまずは一番上を目指しましょう。

遊歩道より展望台頂上へ続く螺旋階段が一番キツイかも知れません。

■動植物について

高知山展望台へ続く遊歩道は亜熱帯特有の密林で様々な動植物がいます。小道の両サイドは人が入る隙間がないほど植物に覆われていて、森の中から鳥や虫、両生類の鳴き声が聴こえてきます。

遊歩道の風景

不思議な模様の木がありました。『ヒカゲヘゴ』という奄美大島などの亜熱帯エリアに広く分布している日本最大級のシダ植物です。植物の成長過程で葉柄(ようへい)が枯れ落ちることで特殊な模様が残ります。

オキナワキノボリトカゲ

遊歩道の途中で緑色のトカゲに出会いました。このトカゲは『オキナワキノボリトカゲ』という、奄美大島ではよく見かける固有亜種のトカゲです。

おとなしく木の上で休んでしました。まだ10センチ程度の小さい個体ですが、成長すると25センチくらいまでなるそうです。

高知山展望台の事前知識

高知山展望台は瀬戸内町エリアからのアクセスが良く気軽に楽しめる観光スポットですが、行った経験から事前に知っておきたいポイントをまとめました。

■所要時間30分~45分くらい

遊歩道の往復と展望台での滞在時間を含めるとおよそ30分くらいの所要時間です。

■細い道の側溝に気を付けて

国道56号線から展望台までの山道は道が狭く、途中からは対向車を譲りながら進むほどの細い道があります。その道の両サイドに側溝がありますが、上蓋がないためタイヤが側溝にハマらないように気を付けてください。

■ハブに注意

入口付近にある看板と木の棒

奄美大島は全域に言えますが高知山展望台付近は密林が多くハブがいるので注意が必要です。夏場と言えども足元はサンダルではなく運動靴を履いて行きましょう。

遊歩道の入り口に木の棒があります。あればこれを持って両サイドの遊歩道の草むらを叩きながら音を出すことでハブが近づかないように対策をすることが出来ます。

棒が無い場合は足元を定期的に強く踏み込みながら進むと良いでしょう。ハブは夜行性なので昼間はそんなに心配することは無いでしょう。

■距離は短いけど水分補給はしっかりと

展望台までの距離は短いですが、特に夏場は高温多湿の環境になるのでボトルの水を1本は持って行くことをお勧めします。

■展望台の階段が一番急

遊歩道の道よりも展望台の螺旋階段が一番勾配があります。そんなにきつくはありませんが一気に登ると息が切れるかもしれません。

途中に展望スペースがあるので自分のペースで登ると良いかと思います。

■駐車場に公衆トイレがある

駐車場に公衆トイレがあるので観光がしやすく安心していくことができます。

■あると便利なアイテム

  • 双眼鏡 - 遠くにある徳之島が見えることも
  • サングラス - 南側のため時間帯によっては太陽が眩しい

■お勧めの時間帯

お勧めの時間帯はお昼間です。晴れていれば順光によって美しい景観を望むことができます。夕日の時間帯もおすすめで加計呂麻島側に沈む夕日を眺めることが出来るでしょう。

■油井岳展望台との比較

近くにある油井岳展望台と高知山展望台はセットと観光する方が多いです。油井岳展望台は平らな丘から南西中心の風景を楽しむことができ、一方の高知山展望台は真南側の風景となります。

どちらの場所も似たような景色で比較的同じ方角のため奄美十景を見ることが出来る場所ですが、全体のバランスでいうと高知山展望台からの景色が綺麗です。

夕日を見るなら油井岳展望台がお勧めです。

■高知山と油井岳展望台のメリット・デメリット

<高知山のメリット>

  • 展望台が高く加計呂麻島と大島海峡がよく見渡せる

<高知山のデメリット>

  • 駐車場から遊歩道までの距離がある(徒歩片道5分)
  • 展望台が狭い

<油井岳のメリット>

  • 駐車場から近い場所に展望台がある
  • 展望できるエリアが広い

<油井岳のデメリット>

  • 平地から眺めるため一部植物で景色が被る
  • 展望エリアの範囲が広く景色に人が写り込むことがある

■高知山展望台周辺は魅力的な観光スポットがある

高知山展望台は瀬戸内町エリアにあり、周辺には魅力的な観光スポットが点在しています。

スポット名特徴
せとうち海の駅養殖クロマグロ丼が美味しい
マネン崎展望台目の前で眺める嘉鉄湾や大島海峡の絶景スポット
ホノホシ海岸海岸に玉石が堆積した特殊な風景スポット
ヤドリ浜白い砂浜と豊かなサンゴがあるビーチ

まとめ

高知山展望台は加計呂麻島と大島海峡が一望できる奄美十景の風景を眺めることができる展望スポットです。標高400メートル付近から眺める絶景は訪れる観光客を魅了するでしょう。

十分な広さのある駐車場公衆トイレが完備されており安心です。

駐車場のすぐそばにある遊歩道の入り口から5分ほど歩くと展望台に着きます。面白い形をした展望台をらせん状に登ると絶景が見えます。遊歩道のワクワク感と不思議な形の展望台を登る行程が楽しいので油井岳展望台と比較すると面白さは高知山展望台があり、総合的におすすめです。

個人的には奄美大島にたくさん点在している展望台の中で『高知山展望台』から眺めた風景が一番好きです。近くに観光に訪れたら是非行ってみてください。

■高知山展望台の情報

住所〒894-1746 鹿児島県大島郡瀬戸内町久根津
営業時間通年 24時間
駐車場有り 約20台
トイレ駐車場内に公衆トレイあり
駐車場からの距離約280メートル

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