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ホースシューベンドの歩き方 |  行く前に知っておきたい7つの事前知識

更新日:

アリゾナ州のペイジ南西にあるホースシューベンド - Horseshoe Bend、口コミで広がり今では人気の観光スポットになりました。

以前は無かった展望ビューや柵の設置だけでなく、交通規制に伴う駐車場や料金所など、2022年以前より状況が異なっています。

この記事ではホースシューベントの観光にまつわる情報や歩き方、事前に知っておきたい7つの情報をまとめました。

**2022年8月24日に記事を最新にアップデートしています。

ホースシューベンドとは?

ホースシューベンドの全体風景

アリゾナ川の浸食作用で300メートルほど深く削られた渓谷の風景を目の前の崖から眺めることができる観光スポットです。

ビューポイントから見下ろした渓谷の風景が馬の蹄のような形をしていることから『ホースシューベンド - Horseshoe Bend』と呼ばれています。

そのフォトジェニックな風景を見に年々訪れる観光客が増えており人気の観光スポットになっています。

自然にできた美しい曲線の川の地形、緑色のアリゾナ川、赤褐色の岩壁、そして青い大地が合わさった絶景は多くの写真家や観光客を魅了しています。

私も初めて訪れた時の圧倒的な光景に感動したのを覚えています。

トレイルの概要|駐車場から終着地点までの往復

※この画像はGoogle Mapの衛星画像を転載しています。

駐車場からオーバールックポイントまでは片道1.2キロメートル(徒歩20分)の道のりです。

  • 出発地点の標高1,315メートル / 到着地点の標高1,287メートル
  • 往復2.4㎞(所要時間40分)
  • トレイルは砂利で舗装されたなだらかな道
  • パーキングにトイレあり
  • 入場料:車1台あたり10ドル(2021年より)/ バイクは5ドル

実際に行った2022年4月30日では駐車場やトイレ、ビューポイントまでの道は大幅に整備され、車イスやベビーカーでも行けるようになっていました。

■片道1.2㎞のトレイルの風景

序盤から緩やかな道で歩きやすい

片道1.2㎞のトレイルは砂利と砂の混じった硬めの地面でとても歩きやすく、勾配をほとんど感じさせないほど舗装されています。

2020年くらいまでは少し急な坂道を登りながら砂のある道を進みましたが、区画整備の影響でバリアフリーになっていて驚きました。

途中にこのような屋根付きの休憩場所がある

屋根付きの休憩場所がいくつか道脇にありますが、休憩することなく自分のペースで歩けます。

ホースシュー・ベンド付近の風景

序盤から5分ほど円を描くようにトレイルを進むとホースシュー・ベンドのビュースポットが遠めに見えてきます。

緩やかな坂道なので、スニーカーでも問題なく歩けます。

オーバールックポイントからの風景

正面から見た風景

ホースシュー・ベンドのビュースポットはリムと呼ばれる崖の先端から眺めることになりますが、リム沿いであればどこからでも見ることができます。

コロラド川が馬の蹄(ひづめ)の形をしていますが、この一帯の川は穏やかなので水面が反射して空や周りの風景が写り込み、幻想的な風景が特徴的です。

■ごつごつした崖の岩が圧倒的スケール

切り立つ崖の風景

ホースシュー・ベンドの見どころは壮大な崖の風景です。

ビューポイントのどの場所からも円形に切り立つ崖を眺めることができ、見どころとなっています。

■小さい子供でも安全に眺められる場所がある

小さな子供も柵のある場所から眺めることができます

ホースシュー・ベンドが見える真正面には転落防止用に柵が新たに設置され、小さな子供も含めてより安全に景色を楽しめるようになりました。

真横から見た風景

柵の越えるとすぐに300メートル崖下になります。以前までは柵は無かったのですが、景観を損ねないように少し低めの柵になっています。

小さな子供が乗り上げないようにしっかり見守りながら楽しんでください。

■柵の両端は手付かずの崖になっている

柵の両脇は全て崖

正面にある柵の両端からは手付かずの崖になっています。自己判断で崖から景色を楽しんでください。

一歩先は300メートルの崖下

高所が苦手な方は近づくことさえ恐ろしい光景でしょう。柵の両サイドはリムに沿って延々と崖が続いています。

時折強い風が吹くことがあるので、崖から眺める際はしゃがんで重心を低くしながら景色を眺めると良いでしょう。

■時間帯によって風景の見え方が異なる

ホースシューベントを真正面から見た風景です。真西を向いているため、夕暮れ前の時間帯はとても眩しくなります。

ホースシューベンドの行き方

ペイジの町から行く場合、町を出て3キロほどUS-89を南下すると、道路の右側に駐車場への入り口が見えてきます。ペイジの空港からも10分以内とアクセス抜群のロケーションです。

■ホースシューベンドまでの距離と時間

場所ホースシューベンドまでの距離(所要時間)
ペイジ(Page)7㎞(10分)以内
グランドキャニオン・ビレッジ216㎞(2時間30分)
モアブ(Moab)440㎞(4時間30分)
ブライスキャニオン国立公園240㎞(2時間40分)
ラスベガス(Las Vegas)440㎞(4時間30分)

駐車場と入場料、施設について

駐車場が整備され、2021年より入場料が掛かりるようになりました。車1台につき10ドルです。

以前までは入場料は無かったので、ちょっと割高のように感じます。約100台ほどの駐車スペースができ、一気に観光客が訪れやすくなりました。

夕暮れ時のホースシューベンドは夕日に照らされた光景を見に最も多くの観光客が訪れます。

日の入り前から駐車場が混み合うので、余裕を持って早めに行きましょう。

■トイレも充実している

駐車場にあるトイレの風景

駐車場の脇にトイレがあるのでオーバールックポイントに行く前に必ず済ませておきましょう。

上の写真のように小屋のようなトイレがあり1つの小屋にトイレが2つあります。2020年以降に整備されました。

気候と天気|夏は熱中症に、冬は雪と凍結に注意

アリゾナ州は年間通して晴天率が高く、乾燥した『砂漠気候』です。4月以降は急に気温が高くなり、6月から9月頃までは日中の気温が40度を超える日があります。

また、11月下旬から2月上旬は氷点下になり雪と氷に覆われる日もあります。いずれにしても行く前に天気を確認していきましょう。

一般的な観光シーズンの4月から10月頃は日差しが強くとても乾燥しているため、熱中症対策が必要です。

帽子やサングラス、日焼け止めはもちろんのこと、最低でもボトルウォーターを持って向かいましょう。

行く前に知っておきたい事前知識と注意事項(7項目)

短い滞在時間で気軽に行くことができますが、行く前に知っておきたい事前知識と注意事項をまとめました。

■01:オーバールックポイントは柵がほとんどなく、崖になっている

ビューポイントは最近一部のビューエリアは柵がありますが、ほとんど場所では手すりや策がなく、そのまま300メートルの崖下になっています。

ようするに自然保護や景観の観点から人の手を加えず、ありのままの姿を残しています。

しかしながら毎年転落事故が起こるため、リムの淵に行く際は本当に気を付けてください。

皆、壮大な風景を写真に収めようと躍起になっています。

前方の景色ばかりに気を取られ、足元がおろそかになり思わぬ転落事故になりかねません。

高鳴る気持ちを押さえて冷静に景色を楽しんでください。

また、夕方の時間帯は観光客が多く、リムの先端に行かなければ人が写り込まない風景を撮ることが難しいです。

そのため、観光客は身を乗り出して撮影し、不運にも転落事故が多発する場所となっています。

■02:つまづきやすい靴(サンダルなど)で行かない

トレイルの距離が短く軽装で行けてしまうため、カジュアルな靴や中にはサンダルで行く観光客も見受けられます。

しかし、ビューポイントは崖になっているため靴選びは一番重要です。オーバールックポイント周辺の足元は段差の多い岩の上を歩くことになりつまづきやすく、また大変滑りやすい場所です。

かかとが上がるようなサンダルだと段差のある岩につまづき、反動でそのまま崖下に落ちる危険があるため、必ず足にフィットする運動靴やトレッキングシューズを履いて行きましょう。

■03:時間帯によって見え方が異なる

時間帯により、太陽の角度で景色の見え方が異なります。日の出、日中、夕暮れ時での特徴をまとめました。

日の出: ホースシューベンドの後方から太陽が昇ります。この時間帯は太陽光が渓谷に当たらないため、太陽が登りきらない早朝の時間帯は300メートル下のアリゾナ川は照らされません。

コントラストの強い風景になるでしょう。

早朝は一番空いている時間帯です。

お昼間前後: 太陽の光でホースシューベンド全体が照らされる時間帯で日中で一番写真が一番きれいに撮ることができます。夕暮れ時と異なり観光客も少ない時間帯なのでお勧めです。

真夏の時期は気温が高くなるため、お昼前に行くことをお勧めいたします。

夕方: ビューポイント正面側に太陽が沈み、夕日で色づいた幻想的な風景を見ることができます。一番人気の時間帯なので観光客が多く、駐車場も取りにくい時間帯です。

真正面に太陽が沈むことで撮影の際は必ず逆光になります。HDR合成機能が付いたモードで写真を撮りましょう。

■04:エントランス料金が車1台10ドルの料金制に!

2021年より車1台あたり10ドルの入場料が掛かるようになりました。支払い方法は現金かクレジットカードです。

アメリカはクレジットカードが主流なので、できる限りカード払いにしましょう。現金も可能ですが、おつりが出ないように10ドル紙幣を出すようにしましょう。

アメリカなのでたまに「おつりが出せないからカードにしてくれ」って言われることがあります。

一番解せないのは1回の入場ごとに10ドル払う点です。国立公園の場合、入場料を払うと3日間から1週間以内であれば何度でも再入場でるので、少し残念です。

■05:夕方前から駐車場が混み合う

最も人気の時間帯はサンセット前の時間帯です。人気の時間帯なので当然混みます。知名度も上がり年々に混み合います。

パーキングが満車になるとエントランスが封鎖されることがあります。 早めに向かうように心がけましょう。夕日の時間帯に行く場合、3時間前には駐車場に着くようにした方が良いです。

夕日の時間を調べるにはこちらのサイト(新しいウィンドウにて、外部ページに飛びます)を利用すると便利です。

■06:乾燥と熱中症に注意、短い距離でもしっかり準備すること

夏場の気温は40度を越えますトレイルは日影が一切なく、途中に給水ポイントもありません。熱中症対策して行きましょう。

  • ボトルウォーター1人1本以上
  • 帽子
  • サングラス
  • 日焼け止め

■07:撮影機材をしっかりと準備する

  • カメラ三脚
  • レンズは広角領域24㎜または20㎜以下が推奨
  • 広域撮影やパノラマ撮影機能が備わったスマホ

カメラの三脚については、どのようなタイプでも問題ありませんが、オーバールックポイント付近の足場は段差の多い岩場のため、三脚があると撮影が固定されて便利です。

また、三脚を立てることで不用意に崖に近づかないようになるため、安全面の観点からもカメラ三脚の持参は推奨します。

カメラのレンズはホースシューベンドの全体が写るように広角領域をカバーするレンズがあると良いです。

最近のスマホも優秀です。超広角撮影ができるカメラやパノラマ撮影ができる機能が備わっているので十分かと思います。

周辺の町、ペイジ(Page)に関して

ペイジの町は標高1,300メートルのパウエル湖南西にある人口7,000人ほどの町です。グランドサークルの中心にあり、周辺にたくさんの自然に囲まれた観光スポットが点在しています。

ダムの建設で徐々に町が発展していき、1990年代後半に発見された『アンテロープキャニオン』やソーシャルメディアをきっかけに有名になった『ホースシューベンド』により、ペイジの町に観光客が多く訪れるようになりました。

今では観光都市として町や道路の整備が積極的に進められ、宿泊施設や商業施設が充実してきています。

特にグランドサークルで旅行をする場合は、点在する様々な観光スポットにアクセスしやすく、拠点として長期滞在をする観光客が多いため、宿泊施設も長期滞在に特化した一軒家タイプが多いです。

■ペイジ周辺のお勧めの代表的な観光スポット

  • アンテロープキャニオン
  • バーミリオンクリフ国定公園
  • マーブルキャニオン
  • レインボーブリッジ国定公園
  • パウエル湖
  • ホースシューベンド

まとめ

ペイジ周辺を観光する場合、ホースシューベンドは必ず行くべき観光スポットです。手軽に行けることや夕日に照らされる風景がとても人気となっています。今回の記事をまとめ、

  • 入場料が車1台10ドル(再入場不可)
  • 夕日の時間帯は特に混み合うため、日の入りの3時間前には駐車場に着く
  • 崖に落ちないように、つまづきにくい靴を履く
  • 夏場は熱中症と脱水症状に気を付ける
  • 撮影は三脚があると便利

安全にホースシューベンドを楽しんでください。

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