Goosenecks State Park(グースネックス州立公園)はユタ州北東にある州立公園です。
マイナーな場所ですが川が蛇行しながら深く侵食された大地は印象に残る風景で、グランドサークルで訪れやすく知る人ぞ知る観光スポットです。
この記事ではグースネックス州立公園の概要や行き方、風景などをまとめています。
Goosenecks State Park(グースネックス州立公園)とは?
サン・ホアン川(San Juan River)によって侵食された深い谷がガチョウの首のように曲がりくねった姿から名付けれた州立公園で、何層にも重なった地層と曲がりくねった深い谷の風景が特徴的です。
州立公園には『Gooseneck Point』が一望できる展望台、公衆トイレ、屋根付きのピクニックテーブル、そしてキャンプグラウンドが併設したシンプルな内容です。
サン・ホアン川はコロラド川の支流で、様々な浸食作用によって展望エリアから深さ300メートル地点を蛇行しながら流れており、深く削り取られた谷は約3億年前までの地層が観察でき、地質学的にも貴重な場所だそうです。
モニュメント・バレー周辺にある『メキシカン・ハット・ロック』の近くにあり、セットで訪れやすい場所にあります。
近くに街明かりが少ないことから、2021年3月に国際ダークスカイ協会より『International Dark Sky Park』に認定され、夜は満天の星空が見えることから、写真家や星空撮影のフォトスポットでも注目を集めています。
■Goosenecks State Parkの概要
州立公園に制定された年 | 1961年 |
営業時間 | 24時間 / 365日 |
入園料 | 5ドル(車1台につき) |
キャンプ費用(1日) | 10ドル(車1台につき) |
公共トイレ | あり |
その他施設 | 屋根付きピクニックエリア |
場所 | UT-316, Mexican Hat, UT 84531 |
Goosenecks State Parkまでの道のりとエントランスについて
この記事ではBluff(ブラフ)という町側からの道のりを紹介しています。
Bluff を走るUS-163を西に21マイルほど進み、右折してユタ州道261 号線に入ります。
そこからわずか1マイルほど走ると左側にユタ州道316号線があるので、左折して入ります。
ユタ州道316号線の周りは荒野が広がり州立公園まで一本の道で繋がっています。
道はしっかり舗装されていますが、上下にうねっているため運転する際はしっかりとハンドルを握って進んでください。
約3.5マイル(5.6㎞)進んだ先に州立公園が見えてきます。
■Goosenecks State Park(グースネックス州立公園)のゲート前の風景
道路の終着地点に州立公園があり、ゲートを越えた先に展望エリアが見えてきます。
ゲートは車1台ずつ入園していきます。
車1台につき、5ドルの入園料を支払います。
ゲートに居るスタッフに5ドルを払うと黄色い紙(Entrance Permit)が手渡されるため、車のボンネットに見えるように置いておきましょう。
支払ってから当日以内なら再入園が可能です。
Goosenecks State Park(グースネックス州立公園)の施設について
グースネックス州立公園はとてもシンプルな内容で崖一面の展望エリア、屋根付きのピクニックテーブル、キャンピングカーが入れるキャンプグラウンド、そしてトイレが備わっています。
滞在時間は景色を眺めるだけなら30分くらいで十分です。
■屋根付きのピクニックエリア
屋根付きピクニックエリアがあり、軽食を食べながらゆっくり滞在できます。
州立公園は砂漠地帯で日差しがとても強く、夏のシーズンはものすごく暑くなるので、日よけのあるピクニックテーブルは快適です。
ゴミ箱やBBQができるコンロも備わっていて本格的なピクニックが楽しめるようになっています。
■州立公園内でオートキャンプが楽しめる
車1台につき10ドルでキャンプが可能で、キャンピングカーでグランドサークルを回る場合の貴重な場所です。
その他公園内にはトイレ、仮説のBBQコンロや屋根付きのピクニックエリアがあります。
夜には満天の星空が眺められ、州立公園内で大自然を味わいながらキャンプができます。
Goosenecks State Parkで眺める幾層にも重なる深い谷の光景とは?
突き出た崖の先端からサン・ホアン川と浸食された深い谷の風景が特徴的です。
綺麗に曲線を描き、ガチョウの首のように見えることから名づけられていますが、川が何度も曲がりくねっているため、複数形を表す『Goosenecks』となっています。
■幾層もの地層が重なった深い谷
標高約1,500メートルにある展望エリアから300メートル崖下を流れる『サン・ホアン川』まで何層にも重なる地層がよく見えます。
上の画像を見ると何層もの地層が堆積していることが分かりますが、約3億年の長い時間に何度も環境の変化があったことが想像できます。
谷の上部の地層は赤茶け、川下方向に従ってグラデーションのように色鮮やかな地層が続いています。
この州立公園で一番の特徴的な『曲がりくねった川』は北米大陸でもとても珍しく、唯一無二の場所です。
駐車スペースから降りて真正面に蛇行したサン・ホアン川が一望できますが、リム沿いにある州立公園すべてが展望エリアになります。
フェンスやバリケードは一切なく、絶壁の縁から遮るモノがないため非常に開放的です。
展望エリアは断崖絶壁ではなく、斜面が比較的なだらかに谷を下っているため思った以上に恐怖感は無いです。
ただし、乾いた風が強く吹くことがあるので、あまり崖の先端に近づきすぎないように気を付けてください。
崖の先端に近づかなくても十分に景色が眺められるでしょう。
谷底を流れるサン・ホアン川は今も大地を削っているため川の色が灰色をしています。
川幅は40メートル強で以外と幅の広い川であることに驚きます。
よく見るとボートで川下りをしている姿が見えますが、比較をすると川の大きさがよくわかることでしょう。
行く前に知っておきたい事前知識とは?
グースネックス州立公園は非常にシンプルで規模の小さい州立公園です。
少し偏狭な場所にありますが、グランドサークルで周辺を通るなら気軽に立ち寄れる場所です。
行く前に知っておきたい予備知識をまとめました。
■滞在時間は1時間以内で十分
日帰りの観光で訪れる場合は展望エリアから景色を眺めるだけなので、滞在時間は30分から長くても1時間くらいで十分です。
■周辺からのアクセス時間と距離について
モニュメント・バレー | 50分 / 35マイル |
ブラフ(Bluff) | 30分 / 26マイル |
ペイジ(Page) | 150分 / 150マイル |
モアブ(Moab) | 135分 / 126マイル |
メキシカン・ハット・ロック | 12分 / 6.5マイル |
基本的にはモニュメント・バレーやモアブの街に行く過程で立ちやりやすい場所です。
■近隣の宿泊施設について
州立公園の近隣で宿泊を検討している場合、ブラフの町かモニュメント・バレー付近が良いでしょう。
■入園料について
入園料は車1台につき5ドルです。窓口が空いている日中は現金での支払いとなり、窓口がいない場合は右側に黄色に自動券売機があるので、現金またはクレジットカードで支払いましょう。
■駐車場の数
駐車場は入場ゲートを越えて右側であればどこでも車が停められるフリースペースになっています。
感覚的には車30台ほどはある広いスペースがあり、車を停めたらすぐに目の前に深い谷底が見えます。
■深い谷はどのように形成されたか?
今から数千万年前にすでに形成されたサン・ホワン川を流れる大地が隆起し始め、川は重力に従いながら更に岩盤を深く侵食し、その他風や霜、水の作用によって形成されたそうです。
■州立公園にある周辺のスポットと合わせやすい行程とは?
グースネックス州立公園はモニュメント・バレー、アーチーズ国立公園やキャニオンランズ国立公園が合わせやすい行程です。
気軽に行ける観光スポットは近場にある『メキシカンハット・ロック』や『Forrest Gump Point』です。
■Mexican Hat Rock(メキシカンハット・ロック)とは?絶妙なバランスで佇む岩
■モニュメント・バレーへ続く道|US-163号線『Forrest Gump Point』とは?
■州立公園の日中は日差しが強い
州立公園は砂漠地帯にあり昼間は日差しが強く、日影になる場所が乏しいため短い滞在期間でも帽子やサングラスを身に着けて観光しましょう。
まとめ
グースネックス州立公園はサン・ホワン川によって浸食された300メートルの深い谷の光景が見どころです。
何層にも折り重なった地層は研究対象になるほど貴重な場所になっています。
主な見どころはリムから見下ろす蛇行した谷の風景で、1時間以内の滞在で十分な内容です。
その他にもキャンプができるスペースや日中に行える屋根付きのBBQスペースが備わり、トイレもあるます。
モニュメント・バレーから車で50分ほどの距離にあり、グランドサークルで訪れやすい場所なので時間に余裕があれば是非立ち寄ってみてください。
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