モニュメント・バレー(Monument Valley)はアリゾナ州とユタ州の境目にあるナバホ・インディアンの保留地にあり、彼らか統括・運営しているナバホ自治区です。
アメリカを代表する最も有名な観光スポットで西部劇や映画のロケ地に多く選出された場所でもあり、世界中から多くの観光客が訪れますが、行けば納得する明確な理由がありました。
この記事ではモニュメント・バレーの概要、見どころ、知っておきたい予備知識、そして滞在中の楽しみ方をまとめました。
Monument Valley(モニュメント・バレー)とは?
モニュメント・バレーはナバホ族が運営するNavajo Tribal Park(ナバホ・トライバル・パーク)と呼ばれる公園で、アメリカの国立公園のような位置づけです。
ユタ州とアリゾナ州をまたがった約371㎢の広大な土地は、皇居の161倍の面積、東京ドーム7,893個分の広さがあり、もはやよくわかりません。
東京都の面積が約2,187㎢なので、東京都の約1/6の広さがあります。
このエリアはナバホ族にとっての聖地であり、現在は観光向けに特化した彼ら独自運営の公園です。
公園内には宿泊施設があり、ハイキング、キャンプ、ツアーガイド同伴で行ける秘境、モニュメント・バレーを車でドライブできるバレードライブなど、体験型のアクティビティが楽しめる場所になっています。
- 1958年にTribal Parkに制定
- 営業時間は通年(一部閉園あり)
- 入園料は1人8ドル*変更の可能性あり(子供も年齢問わず8ドル)/ *再入園対応無し
- 公園内の設備: 宿泊施設、ビジターセンター、レストラン、ギフトショップ、キャンプ場、トイレ、ポストオフィスなど
- 気候と気温:最低平均気温はマイナス4度、最高平均気温は34度
- アクセス方法: Page(町)から車で2時間20分(128マイル)
■Monument Valleyの代表的な景色
特徴的な風景や荒野のイメージから、映画やCMなどのロケ地として有名で、行ったことが無くとも写真を見ればなんとなく知っているのはこの理由によるものです。
モニュメント・バレーの代表的な3つのビュートとは?
モニュメント・バレーで最も有名な光景です。
展望エリアの真正面に3つのビュートが等間隔にそびえ立ち、荒野が地平線まで続いています。
『ビュート(Butte)』とは『メサ(Mesa)』と呼ばれるテーブルのような平行な大地が膨大な年月の浸食作用によって、孤島のようになった第2段階の姿です。
このビュートに更に浸食が進むと最終段階である『スパイア(Spire)』= 尖塔(せんとう)になります。
Spireとは先端が尖ったような姿になり、モニュメントバレーの至る所に尖った砂岩が点在しています。
ナバホ族が運営する公園
モニュメント・バレーはナバホ族が住む『ナバホ保留地(Navajo Nation)』にあり、更に『ナバホ部族公園(Navajo Tribal Park)』の中にあります。
すなわち、ナバホ族によって完全に統治された場所です。
ナバホ族は宿泊業、現地オプショナルツアー、アクセサリー販売、ガソリンスタンド・コンビニ運営などの観光業が主な産業です。
モニュメント・バレーの気候について
モニュメント・バレーは砂漠地帯で、大地は乾燥し冬は寒く夏は暑い寒暖差の激しい気候です。
■気温
最低気温は日本の関東圏より低く、真冬の時期は氷点下10度付近まで下がります。
乾燥しているのでより寒く感じることでしょう。
一方、夏は日差しが強く真夏は38度を超える日もありますが、朝は涼しく20度以下になる為、夏場になるほど1日の寒暖差が激しくなります。
日本人が訪れやすい4月下旬のゴールデンウィーク頃のモニュメント・バレーは肌寒く感じるため、防寒対策はしっかり行ってください。
7月から9月上旬頃は日差しが強いが朝や夕方は涼しいため半袖以外に一枚羽織れる長袖を常備し、熱中症対策で帽子をかぶり、適時水分補給を心掛けましょう。
■降水量と降雪量について
年間の降水量は少なく、降っても短時間で雨が上がる程度なので、雨具の準備は不要です。
冬場は12月と1月は雪が降ることがありますもありますがほとんど残りません。
冬に観光で訪れた際に、雪化粧されたモニュメント・バレーの風景に立ち会えたらとても珍しい事かと思います。
モニュメント・バレーの成り立ちとは?
今から何億年も前に初期のロッキー山脈が浸食された堆積物がモニュメント・バレーの大地に堆積しました。
6,500万年前に隆起を始めコロラド平原になりましたが、水や風、氷による膨大な年月の浸食を繰り返し、現在のモニュメント・バレーのようなユニークな形をした姿になりました。
Navajo Tribal Parkの入場料について
US-163号線からモニュメント・バレーに続く『Monument Valley Rd』を5㎞ほど進んだ先に料金所があります。
Navajo Tribal Parkの入園料は1人8ドルとなり、再入場不可の1回限りのチケットになります。
お昼過ぎや夕方前はThe View Hotelの宿泊客や夕日を見に訪れる観光客で長い列になることがあります。
繁忙期には30分以上も進まないケースもあるようです。
時間に余裕を見て午前中か午後の早めに到着するように心がけましょう。
モニュメント・バレーで体験できる5つのアクティビティとは?
モニュメント・バレーで体験できる5つの主なアクティビティは以下の通りです。
- 展望エリアから眺める3つのビュート
- ナバホ保留地内での宿泊
- オフロードを走るバレードライブ
- 現地オプショナルツアーの参加
- ハイキング
モニュメント・バレーを象徴する3つのビュート
Navajo Tribal Parkの料金場を越えてから700メートル程進むとThe View Hotelと駐車場が見えてきます。
ホテルの左側に広い展望エリアがあり、そこから目の前に3つのビュートが見えます。
ビュートは等間隔にそびえ立ち、砂漠の荒野が地平線まで続いています。
それぞれ左から『West Mitten Butte』、『East Mitten Butte』、『Merrick Butte』と名称がついています。
■West Mitten Butte
3つのビュートの内、一番左にあるビュート(Butte)です。
Mittenとは赤ちゃんが自分の爪で顔を気づ付けないように付ける手袋(ミトン)の事で岩の形がミトンのような形をしていることから名づけられています。
■East Mitten Butte
3つのビュートの中心にあり、展望エリアから一番離れた場所にあり、直線距離で3.8㎞も離れています。
このビュートの形もミトンの形をしていることから方角的に東側にある為、その名で呼ばれています。
■Merrick Butte
3つのビュートの内、一番右側にあるビュートで他2つのビュートと統一感の無い名前となっています。
1880年に銀の採掘者であった『Jack Merrick』が現地のインディアンに殺されたことから名づけられています。
左右対称にバランスが取れた美しいビュートです。
■日の出の神々しい風景
ビュートは東の方角により、朝は太陽がビュートの間(砂漠の地平線)から登ってきます。
逆光によってビュートのシルエットが大変きれいで、唯一無二の光景です。
■夕日で赤く染まるビュート
夕日の時間帯も素晴らしく、夕日がビュートを赤く染めた姿が眺められます。
日没後の刻一刻と空の色が変わるマジックアワーも魅力的です。
■満点の星空が見える
空を遮る山や木が無く、乾燥して澄んだ空気などの条件などから夜間は星空観測に好条件な環境です。
公園内で宿泊ができる
公園内で宿泊ができます。特に『The View Hotel』は全部屋モニュメント・バレーが眺められるバルコニー付きの客室で、予約が取り辛い大変人気の宿泊施設です。
その他、The View Hotelと同じ系列の完全コテージの『Premium Cabin』やキャンピングカーが停留できるキャンプスペースもあります。
宿泊することで夜間の星空や早朝の日の出など、情景が変わるモニュメント・バレーの風景をより一層楽しむことができるので、訪れるなら1泊する前提で旅行の計画を立てましょう。
The View Hotelは予約が取りづらく、モニュメント・バレーに行くことが決まったら最初に確保したい宿泊施設で、半年前には余裕を持って予約を取りたいところです。
自走でモニュメント・バレーの中心を走行
ナバホ族の聖地を自分の車(レンタカーなど)で走ることができます。
通称『The 17-Mile loop road』と呼ばれるオフロード(Valley Drive)は、3つのビュートを越え、よりモニュメント・バレーの中心を巡るループドライブが体験できます。
約3時間ほどのドライブで不思議な形をした砂岩や美しい風景が見える11カ所のスポットが点在しています。
詳しくは:これがMonument Valley Scenic Drive の全容!|モニュメント・バレーを参照ください。
映画のロケ地になった「John Ford's Point」などは最も有名な場所です。
この道は完全オフロードになっていて、一部の道はかなりの悪路により、4WD(AWD)や車高のあるSUVタイプでないと走行が困難なところもあります。
Valley Driveに行く場合は車選びが重要なポイントになるので、関連記事:海外旅行で借りるレンタカーは何故4WDやSUVを選んだ方が良いのか?を参照してみてください。
現地オプショナルツアーに参加
現地ツアーガイド付きでモニュメント・バレーの大地を回る現地オプショナルツアー(有料)が豊富にあります。
オプショナルツアーは様々な内容があります。
- Valley Drive沿いにあるモニュメントをツアーガイド付きで回る(一般的)
- 日の出や夕日の時間帯、夜の星空観賞をナバホの聖地で眺めるツアー
- ツアーガイド付のみで行ける特別な場所巡り
ツアー料金は平均一人80ドルから120ドル近くしますが、自力では行けない場所にも連れて行ってくれるので時間とお金に余裕があれば是非参加してみると良いでしょう。
所要時間はツアー内容によりますが、簡単な内容は1.5時間ほど、通常は3時間から4時間ほどの拘束時間をイメージください。
ハイキングができる
ハイキングができる場所は限られていますが、モニュメント・バレーには2か所あり、そのうち一つに『Wildcat Trail』があります。
■Wildcat Trail(所要時間:2~3時間 / 距離約6.5km)
ビジターセンターから出発するトレイルはWest Mitten Butteを1周するループトレイルです。
ビュートを外周だけでも約4㎞ほどあり、意外と距離があります。
裏手に回るとビュートは正面で見るのとは形相が異なります。
モニュメント・バレーの行き方
モニュメント・バレーは僻地にあり、大きな街から少し離れています。
西側にある街ペイジ(Page)からは車で約2時間10分(125 mile)の距離があり、北東にあるモアブ(モアブ)からは2時間50分(170 mile)の所要時間となります。
途中に小さい町が点在しているので、食事や小休憩も可能です。
Google Map等で行先を指定する場合、「Monument Valley Tribal Park Visitor Center」と入力すれば確実です。
モニュメント・バレーの楽しみ方とおすすめのスケジュールは?
モニュメント・バレーの滞在は日中または1泊程度で十分かと思いますが、訪れたらスムーズなスケジュールをまとめました。
■半日から日中の滞在の場合
- 午前中にモニュメント・バレーに到着し、展望エリアから3つのビュートを鑑賞(30分~1時間)
- Valley Drive(3時間)
- Gift Shopでお土産(30分~1時間)
■The View Hotelで一泊する場合
- 16時前までにMonument Valleyに到着、The View Hotelのチェックイン(チェックインは16時より)
- 展望エリアで夕日鑑賞
- 星空観賞
- 早朝の日の出鑑賞
- 午前9時前からのValley Drive(3時間)
モニュメント・バレーに行く前の予備知識とは?
■Monument Valleyの名前の由来
Monumentとは『記念碑』と言う意味ですが、このエリアが記念碑のような形をしたビュート(Butte)やスパイア(Spire)が点在していることから『Monument = 記念碑』『Valley = 谷』と名づけられました。
周りにはメサと呼ばれる大地が多くあり、今後の浸食で新たなビュートやスパイアが形成されます。
■Valley Driveは険しい道(特に途中の道は荒くて走り辛い)
自走で行けるValley Driveは完全オフロードで、大きな石が地面から突き出たり、一部の道は削れて穴が空いているなど、かなりの悪路です。
そのため、走行中は車は激しく横揺れが生じ砂煙で車が汚れます。
この道を走るには4WD(AWD)または車高の高いSUV車が推奨されていて、一般乗用車は走行できますがかなりの確率で車体をこすったり、乗り上げりする可能性があります。
観光客はレンタカーで行くことが大半ですが、このオフロードを走行するならレンタカーは車高のあるSUVタイプを借りることを強く進めます。
グランド・サークルをする場合、選ぶべきレンタカーについては別記事『海外旅行で借りるレンタカーは何故4WDやSUVを選んだ方が良いのか?』を参照してください。
■Valley Driveの所要時間はとおすすめの時間帯は?
11カ所すべてを回ると約3時間くらいの所要時間となります。
お勧めの時間帯は午前中です。
道路は車で混み合うこともある為、午前中の早い時間帯に行きましょう。
■雨天の際は行くのを控えるか道路が封鎖されることがある
頻度的には少なめですが、雨が降った翌日はオフロードが泥でぬかるんでいるため、道路の状態が回復しない場合は通行禁止になるケースがあります。
走行中に雨が降る場合は早めに切り上げましょう。
■入場料が一人8ドルかかる
モニュメント・バレーはNavajo Tribal Park内にあり、一人当たり8ドルの入園料が掛かります。
入園料は子供関係なく一律8ドルで、またゲートのスタッフによっては車の中まで確認してくるケースもあるので、正しく申告しましょう。
※制度がよく変わるので、もしかするとある一定の年齢までの子供は無料になるなど、今後変わるかもしれません。
■入場ゲートは早めに入ること
入場ゲートは繁忙期で午後から夕方前は観光客の車でしばしば渋滞になります。
景色を見るだけの目的で入園するなら良いですが、Valley Driveの最終入場時間は14:30(常に変更の可能性あり)のため、夕方前に入園してする方は気を付けてください。
出来る限り午前中には入園できるように計画を立てると良いかと思います。
■Monument Valleyの営業時間について
通年営業していますが、以下の日程はクローズしています。
- Thanks Giving Day 11月4週目の木曜日
- Christmas Day 12月25日
- New Year’s Day 1月1日
■情報が乏しく、正確な情報が少ない
モニュメント・バレーは運営のポリシーや営業時間が不確かなことが多く、Navajo Nation Parksのオフィシャルでも細かい情報が乏しいです。
また、運営体系がよく変わるため、当日行くと判明することや、同じ状況が翌月も適用されているかは分かりません。
参考としてMonument Valley Navajo Tribal Parkのオフィシャルページを確認ください。
https://navajonationparks.org/tribal-parks/monument-valley/
■気温差が激しい
モニュメント・バレーは通年乾燥した砂漠気候により昼間と夜間の温度差が激しく、夏場でも夜間と早朝は肌寒くなります。
真夏でも薄手のパーカーなどがあるとよいでしょう。
■強風が吹くことがある
モニュメント・バレーは常に風が吹き、風の影響で大地の浸食も進むほど時々強風になることがあります。
強風により砂ぼこりが顔に当たるとても痛く、砂ぼこりが目に入り開けてられないこともありますので、眼鏡やサングラスなど、少し対策を加味していくことを勧めます。
また、素晴らしいパノラマ風景が見られるため、公園内すべてがフォトスポットになります。
設置したカメラの三脚も強風で倒れることがあるため、三脚の背を低く設置するか、ストーンバックなどで三脚に重りを付けて転倒防止の対策しましょう。
■現地スタッフの対応が少しキツイ
現地はナバホ族によって運営されていますが、観光客に対する接し方が少し雑です。
しかしながら、この場所はナバホ族にとっての聖地で彼ら独自の法がある為、この地に踏み入れたら接客に対する過度な期待は抱かず受け流す程度の気構えを持って行きましょう。
■オプショナルツアーの価値とバレードライブについて
現地のオプショナルツアーは運営しているツアー会社がたくさんあり、Valley Drive内の見どころを巡るツアーから、ナバホ族が同行しないと行くことができないツアーなど多種多様です。
しかしながら、オプショナルツアーは数時間ほどのガイド付きで一人当たり80~120ドル程と高額となります。
オプショナルツアーの内容次第ですが、もしValley Driveを回る程度であれば、自走して自由に回る方が費用面と価値を比較するとお勧めです。
ただし、自走する場合は4WDタイプか車高のあるSUVタイプで行きましょう。
■周辺の観光情報について
モニュメント・バレーの周辺は魅力的な観光スポットがあります。
お勧めスポット | モニュメント・バレーからの距離 |
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Forrest Gump Point | 17 mile / 20分 |
Mexican Hat Rock | 27 mile / 34分 |
Goosenecks State Park | 33 mile / 40分 |
まとめ
モニュメント・バレーはアメリカ西部を代表する最も有名な観光スポットです。
グランド・サークルをする際に必ず経由する憧れの大地でその実態はナバホ族が運営する居留地にあるNavajo Tribal Parkの中にあります。
メサの大地が浸食の影響でビュートやスフィアなどの特徴的なモニュメントが点在した風景は圧巻で壮大なパノラマが解放的です。
公園内に宿泊しながら、目の前で眺める3つのビュートの姿は唯一無二の光景で、その間に地平線から登る朝日や夕日で赤く染まる大地は最高の瞬間です。
是非訪れる際は十分な滞在時間を確保し、ゆっくりと景色を眺めてナバホ族の聖地であるモニュメント・バレーを楽しんでください。