ブライスキャニオン国立公園はリム沿いにビューポイントが点在しています。特に北部エリアはHoodoos(土柱)が密集しており、そこから眺める景色は国立公園を代表する光景です。
この記事ではブライスキャニオン国立公園の北部エリアを中心としたビュースポットを紹介します。
ブライスキャニオン国立公園の南側エリアのビュースポットは関連記事を参照ください。
ブライスキャニオン国立公園の北部エリアのビューポイントについて
ブライスキャニオン国立公園の代表的な景色を見たいなら、入場ゲートを過ぎたすぐ先にある北部エリアがお勧めです。
なぜなら北部エリアにあるブライスキャニオンロッジ周辺の場所はHoodoosが密集しており、間近で眺められる場所が多いからです。
さらに、峡谷の深部へ続くトレイルや代表的な4つのビューポイントもこのエリアに集中います。
■北側エリアのビューポイント
- Paria View
- Bryce Point
- Inspiration Point
- Sunset Point
- Sunrise Point
- Fairyland Point
この記事では主に、『Sunrise Point』、『Sunset Point』、『Inspiration Point』、そして『Bryce Point』を掘り下げて紹介します。
Sunrise Point - サンライズ・ポイント 2,444m
Sunrise Point(サンライズ・ポイント)は国立公園の北部エリアにある代表的なビューポイントで円形に浸食されたブライスの大地や周辺のビューポイントを横目に見渡すことができます。
隣にあるサンセットポイント周辺にある土柱よりも浸食スピードが早いようで、様々な形の土柱(Hoodoor)が特徴的です。
また、約800メートルほど南に『Sunset Point』があり、連絡できるリムトレイルで繋がっています。
歩きながらブライスキャニオンの絶景が楽しめるのでこのリムトレイルは是非観光で訪れた際は歩きたい場所です。
『サンライズ』とい名称が付けられていますが各ビューポイントは真東を向いているため、実際はどの場所からでも日の出は良く見えます。
しかしながら、この展望エリアは遮る土柱がないため日の出が見やすい場所です。ですので地平線から昇る太陽を見る場合はおすすめです。
もし、太陽に照らされた土柱の風景を間近で見たいならサンセット・ポイントがお勧めです。
Sunrise PointはQueen’s Garden Trailの始点(到着)で、Hoodooを間近で見ながら峡谷内部を歩ける最もポピュラーなトレイルです。
■サンライズ・ポイントの詳細
- 駐車場:周辺に50台以上
- トイレ:あり
- 特徴:ピンクや白のマーブルカラーが特徴的な地層と土柱の風景
Sunset Point - サンセット・ポイント 2,438m
Sunset Pointは国立公園の中で最も土柱の密度が高い場所で、ブライスキャニオンの象徴的な光景が眺められます。
サンセット・ポイントを中心に南北にリムトレイルが繋がっていて、サンライズ・ポイントやインスピレーション・ポイントに歩かことができます。
土柱の密度が高いためこの周辺に多くの観光客が集まります。
■様々なトレイルへ続く出発地点にもなっている
このビューポイントは最も有名な『ナバホ・ループ・トレイル』の出発地点となっており、Sunrise Pointへと続くQueen‘s Garden Trailや、上級者向けのPeekaBoo Loop Trailへ分岐するなど、峡谷の深部へ続くアクセス道の中心にもなっています。
■サンセット・ポイントと夕日の関係
このポイントは『サンセット』という名称ですが、沈みゆく太陽を眺めることはできません。
何故ならビューエリアが真東を向いているからです。
ではなぜ『サンセット』と名付けられているのでしょうか。
実は沈む夕日が綺麗な場所ではなく、密集した土柱群の景色が太陽に照らされて赤く染まる光景が大変美しいことから名づけられています。
ですので、このサンセット・ポイントで紅く染まった土柱を見たいなら日の入りの1時間前頃がお勧めです。
一方の、もしブライスキャニオン国立公園で沈む夕日を見たいならInspiration Pointの上層にある展望台やParia View Point、または国立公園最南端のYovimpa Pointに行くことを勧めます。
■どちらかというと日の出のポイント
ブライスキャニオンはほぼすべてのビューポイントから昇る太陽を眺めることができますが、Sunset Pointは特に美しい日の出を見ることができます。
5分ほどトレイルを下りますが、Sunset Pointから出発するナバホ・ループ・トレイルを最初の分岐で左側に進んだ場所から眺める日の出は格別です。
上記の写真のように、土柱と日の出の風景が眺められます。
個人的にはSunset Pointは日の出で最高のスポットだと思っています。この場所は写真家たちの間でも有名だそうで、朝早くから最高の日の出写真を撮りに集まってきます。
■土柱のシルエットを取り入れた星空写真も撮れる
ビューポイントは東から南側を向いているため、3月下旬から8月下旬ごろまでは天の川がよく見えます。
夜間のトレイルは危険ですが、ナバホループトレイルを少し下ると土柱と同じ目線になります。奇怪なシルエットと星空の風景が何ともミステリアスです。
総合的にSunset Point周辺はブライスキャニオンの中心となるアイコニックな観光スポットです。
■Sunset Pointの情報
- 駐車場:120台以上
- トレイ:あり
- 特徴:密集した土柱、トレイルへ続くアクセス、日の出のスポット
Inspiration Point - インスピレーション・ポイント 2,486m~2,534m
Inspiration PointはSunset Pointの隣にある南側のビューポイントで、駐車場からすぐの『Lower Inspiration Point』と南側に勾配を上がった『Upper Inspiration Point』があります。
Sunset Pointより数十メートル標高が高く、この場所から密集したSunset Pointにある土柱群やブライスキャニオンのパノラマを眺めることができます。
■土柱群の壮大な風景
Inspiration PointからはSunset Point側にある密集した土柱を眺めることができます。先端の土柱がどのようになっているかよく見え、規則正しい形が連なった風景が特徴的です。望遠レンズで撮影すると同じ形に浸食された土柱がよく見えます。
■奥行きのあるパノラマ
ビューポイントからは眼下に広がる土柱や奥に見える山と谷のパノラマが見渡せます。特徴的なのが、ここから直線で25㎞先にある標高3,100m付近の『Powell Point』です。ブライスキャニオンより500メートルも高いメサの大地がよく見えます。
■Upper Inspiration Pointから眺める究極のパノラマ
Upper Inspiration PointはLowerよりも50mほど高く、400メートル程坂道を登った先にあります。
ここから眺めるパノラマの景色は壮大です。リム側の密集した土柱から谷にある松の森林、そして更に奥にある風景まで一望できます。
また、この場所は夕日のスポットとしても優秀で、すべての大地が夕日で赤く染まります。
お勧めなので日の入り時刻の1時間前が見どころです。日の入り直前になると太陽が大地に当たらなくなるので出来る限り早めに行きましょう。
■崖に注意
LowerからUpperへの坂道に柵は無く、崖から乗り出して景色を眺めることができます。そのため大変危険なので気を付けてください。今にも崩れそうな崖の先端に松の木か自生しています。
■Inspiration Pointの詳細
- 駐車場:40台以上
- トレイ:あり
- 特徴:ブライスキャニオン全体のパノラマビュー、夕日のスポット
Bryce Point - ブライス・ポイント 2,529m
Bryce Pointは北部エリアで一番標高のあるビュースポットです。突き出たリムに展望台があり峡谷の中から見る風景は両目でも視界が収まりません。
ビューポイントは北側中心の方角を向いており、手前にあるInspration Pointから遠くにあるSunrise Pointまで土柱の景色が広がっています。
少し遠くの景色ですが土柱群の密度がものすごく濃い場所です。
ブライス・ポイントから難易度の高い『Peekaboo Loop Trail』へ続く入り口もあり、たくさんの観光客が訪れる人気の観光スポットです。
駐車場から約250メートル程道なりに歩くと突き出たリムの先端まで行くことが出来ます。以前まで柵がほとんどありませんでしたが、近年は柵が設置されました。
小さな子供と一緒に安全に景色を楽しむことができます。
■夕日のスポットに最適
個人的な感想はBryce Pointは夕日のスポットに最適な場所だと感じました。日の入り1時間前頃になるとブライスキャニオン全体が夕日で染まります。それだけでなくリム側に沈む太陽も見ることができるでしょう。
■Bryce Pointの情報
- 駐車場:50台くらい
- トイレ:あり
- 特徴:ブライスキャニオン全体風景が眺められる
北部エリアにある他のビューポイントを紹介
北側エリアには更に2つのビューポイントがあります。
Paria View Pointと呼ばれ、Bryce Pointの反対側にある南側に面したビューポイントです。土柱は少なめですがリムの間に見える地平線まで続く景色が特徴的です。
ビューの方角が南西側なので、秋や春先に近い時期になると沈む夕日が見える数少ないポイントになり、日の入り直前まで土柱が太陽に照らされます。
リム沿い遊歩道が長く続いており、どこからも風景を眺めることができます。
『Paria』とは現地インディアン語のパイユート語で『エルクのある水』または『泥のある水』いう意味で、大昔の氷河が解けた水流によって大地が浸食して今の形になったそうです。
北部エリアの中でも一番土柱の少ないスポットですが、落ち着いた風景が素敵です。広々とした遊歩道と観光客が少なめなのでゆっくり景色を楽しみたいならお勧めの場所です。
■Paria Viewの情報
- 駐車場:20台
- トイレ:無し
- 特徴:南西を向いたビュースポットで晩秋から冬の時期にかけて沈む夕日が見えるかも
■Fairyland Point - フェアリーランド・ポイント
ブライスキャニオン国立公園の最北端にあるビューポイントです。大きめの不規則な土柱が特徴的で複雑な峡谷が地平線まで続く奥行きのある風景となっています。
サンセット・ポイントなどから少し離れており、また国立公園入口付近にあるスポットのため意外とマイナーな場所です。
Fairyland Loop Trailの出発地点になっており、10km以上の長いトレイルがあります。
■Fairyland Pointの情報
- 駐車場:20台
- トイレ:あり
- 特徴:はっきりした土柱と奥行きのある峡谷の風景
まとめ
ブライスキャニオン国立公園の北側エリアは特に密集した土柱が多くあり、また数々のトレイルへと続いています。
そのため、国立公園の中でも特に観光の中心となっており、体験したい景色やトレイルはほぼ北部エリアに密集しています。
ブライスキャニオン国立公園の中でも今回紹介した4つのビュースポットは特に有名なので似たような景色ですが、是非見比べてみてください。
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