奄美大島の西端に位置する 屋鈍海岸(やどんかいがん) は、静かに自然を楽しみたい旅行者に最適な穴場ビーチです。
観光客が少なく、白砂のビーチと透明度の高い海が広がり、シュノーケリングではサンゴ礁や熱帯魚、運がよければウミガメに出会えることもあります。
奄美空港からは車で約2時間半とアクセスはやや不便ですが、その分、手つかずの自然が残されているのが大きな魅力です。
実際に訪れてみた感想
屋鈍海岸へ向かう道は宇検村エリアに入ってから海岸線沿いを進みます。カーブの多い道ですが、車通りは少なく、移り変わる海と山の景色を眺めながら快適にドライブを楽しめました。
距離はありますが、道中そのものが奄美の魅力を味わえる時間でした。
実際に海に入ると、人は少なく静かな雰囲気。ライフガードはいませんが、波は穏やかでシュノーケリングには理想的な環境です。他のビーチよりもサンゴや魚の種類が多く、透明度の高い海で多様な生き物を観察できました。
設備面も整っており、海岸にはシャワーポールがあり、すぐに潮を流せます。駐車場からビーチまでの距離も近く、荷物の持ち運びが楽でした。さらにトイレやシャワー室の個室もあり、準備や撤収がスムーズに行える点も便利です。
一方で、アクセスはかなり遠いため、この場所だけを目的にすると移動時間が負担になります。周辺の観光スポットとあわせて訪れると、より効率的に楽しめると感じました。
屋鈍海岸とは?
屋鈍海岸は奄美大島の西側、宇検村にある海岸です。弧を描くように広がる白砂のビーチと高い透明度の海が特徴で、人が少ないため静かな環境が保たれています。
- 奄美ブルーと呼ばれる透き通った海
- 白い砂浜と丸みを帯びた石が点在
- 都会の喧騒を忘れられる静けさ

ビーチの風景
屋鈍海岸は白い砂浜が弧を描くように広がり、背景には緑豊かな山々がそびえ立っています。

地元の人の話では、普段の波は穏やかで、波打ち際に大きな潮の流れはほとんどないそうです。
シュノーケリングで見た海の中
サンゴと魚たち
透明度の高い海の中では、少し沖合に出るとサンゴ礁が広がっています。サンゴの周りには多くの魚が泳ぎ、イソギンチャクや小魚の群れも観察できました。

海の中はスズメダイの仲間が多く生息していました。
写真に写っている魚は「クラカオスズメダイ」で、奄美大島ではよく見かける魚です。
奄美大島周辺の海では近年、海水温の上昇によりサンゴの白化も報告されています。実際に白化したサンゴも見られましたが、健全な部分も多く残っていました。

30センチ大の大きな魚も多く、カラフルな魚もいました。中でも「セナスジベラ」は一際目立ち、異色な存在を放っていました。
ウミガメとの遭遇
幸運なことに、シュノーケリング中にウミガメにも出会うことができました。ウミガメが生息しているということは、餌となる海藻や小さなエビ・カニなどが豊富にある証拠で、生態系がしっかり保たれていることを示しています。

設備と利便性
屋鈍海岸は自然豊かな場所でありながら、基本的な設備が整っています。
- シャワーポール:海から上がってすぐに潮を流せる
- 駐車場:ビーチのすぐ近くで便利
- トイレ・更衣室:着替え用の個室もあり快適
観光地化されすぎていないのに、必要なものは揃っているのが安心です。

写真には写っていませんが、屋鈍海岸の駐車場側にはシャワーポールが設置されています。シュノーケルや海水浴を終えた後にサッと潮水を洗い流せるのでとても便利です。さらにすぐそばにはベンチがあり、周囲はコンクリートで舗装されているため、洗った道具を砂で汚すことなく干すことができました。

シャワーポールのほか、屋鈍海岸にはロッジ風の建物内に2つのシャワー室とトイレがあります。どちらも完全個室で利用でき、海水浴やシュノーケル後に潮をしっかり洗い流せてとても便利です。室内には着替えが濡れないように簡易的な段差も設けられており、更衣室としても快適に使えました。

屋鈍海岸の駐車場は、道路から曲がってすぐの場所にあり、約10台ほど駐車できます。特に便利だと感じたのは、駐車スペースの手前が広く確保されている点です。バックでの駐車がしやすく、満車の場合でも切り返して戻れるほど余裕があるため、安心して車を停められるのが魅力でした。

屋鈍海岸の駐車場は少し高台にあり、コンクリートの階段を降りてビーチへとアクセスします。夏場は裸足で歩くと熱で足を傷める可能性があるため、必ずビーチサンダルやマリンシューズを着用して海岸へ向かいましょう。
また、海に入らなくても駐車場からは壮大な屋鈍海岸の全景を見渡せるので、絶景スポットとしてもおすすめです。
アクセスと注意点
- 奄美空港から車で約2時間半
- 奄美市(名瀬)から車で約1時間半
- 宇検村エリアに位置するため、車での移動が必須
注意点
- ライフガードがいないため、シュノーケリングは自己責任で安全第一
- 移動距離が長いため、屋鈍海岸単独では効率が悪い
- 周辺の観光(展望台や滝など)と組み合わせるとベスト
まとめ
屋鈍海岸は、奄美大島でも特に自然が残る静かなビーチです。透明度の高い海でサンゴや魚たちを観察でき、運が良ければウミガメとの出会いも期待できます。アクセスの遠さはありますが、その分、訪れる価値のある特別なスポットです。
「人の少ないビーチでのんびりしたい」「奄美大島でシュノーケリングを楽しみたい」という方に強くおすすめできる場所です。
屋鈍海岸へのアクセスと駐車場情報

- 所在地:鹿児島県大島郡宇検村屋鈍
- Googleマップ:屋鈍海岸(Google Maps)
- アクセス目安
- 奄美空港から:約2時間30分(約90km)
- 奄美市名瀬市街地から:約1時間30分(約50km)
道中は山道やカーブが続きますが、道路は舗装されているため普通車で問題なく走行できます。
- 駐車場:屋鈍海岸の入り口付近に無料駐車スペースあり(約10台前後)。繁忙期でも混雑は少ないですが、路上駐車は避けましょう。
- トイレ・シャワー:簡易的なトイレあり。シャワー室とシャワーポールあり(2023年時点)