#02 Travel Journal 旅行記

ブライスキャニオン国立公園へ|13泊で巡るグランドサークル旅行記|2日目

更新日:

グランドサークルの2日目から、いよいよ本格的なロードトリップがスタートします!
この日は早朝にラスベガスを出発し、まずはザイオン国立公園(Zion National Park)を経由。
迫力ある岩壁の絶景を楽しみながら、さらに車を走らせて**ブライスキャニオン国立公園(Bryce Canyon National Park)**へ向かいました。

この日の宿泊先は、ブライスキャニオン国立公園の敷地内にある「Bryce Canyon Lodge(ブライスキャニオン・ロッジ)」。
国立公園内に泊まるという特別な体験ができるロッジで、自然に囲まれた静かな夜を過ごすことができます。

雄大な景色を眺めながらの移動と、アメリカ西部ならではの風景に心が躍る1日。
本格的なグランドサークル旅の幕開けにふさわしい、とても充実した移動日になりました。

■グランドサークル2日目行程

5:00起床&準備
6:20ラスベガスのホテル出発 & ドライブ
9:56ザイオン国立公園South Entrance到着 & ドライブ
10:45Canyon Overlook Trail(12時25分まで約1時間40分)
13:10Mt.Carmelのサブウェイでランチ調達
15:02ブライスキャニオン国立公園 入園ゲート到着 & ビューポイント巡り
17:30Bryceでグリルレストラン
19:00Bryce Canyon Lodgeチェックイン
20:00夕日鑑賞
星空観賞&撮影

人生3度目のグランドサークル開始

客室の窓から撮った未明の風景

この日は朝5時前に起床
窓の外をのぞくと、すでに東の空はうっすらと明るくなってきていました。
それ以上に目を引いたのは、まだ煌々と光を放つラスベガスの街並み
やっぱり“眠らない街”という呼び名は本当だと実感させられる朝の風景です。

旅の2日目となる今日は、Zion National Park(ザイオン国立公園)を経由し、Bryce Canyon National Park(ブライスキャニオン国立公園)へ向かうルート。

ザイオン国立公園は、午前中から道路の渋滞が発生しやすいエリアのひとつ。
とくにラスベガスから向かう場合、朝の出発時間が遅れると公園内の移動に大幅なロスが出るため、早朝出発は必須です。

グランドサークルの旅では、限られた日程の中で効率よく観光地を巡ることが重要。
でも、実際には各地の移動時間、道路状況、観光にかかる所要時間の予測がとても難しいのが現実。

その分、こうした“早め早めの行動”が、旅全体の充実度を大きく左右します。
今日は、そんな意味でもしっかり計画通りに動きたい1日です!

ラスベガスからザイオン国立公園を目指す

グランドサークル2日目、最初の目的地はザイオン国立公園(Zion National Park)
本当は朝6時前にはホテルを出発したかったのですが、支度に少し手間取り、出発は6時を少し過ぎた頃になってしまいました。

ザイオンまではおよそ160マイル(約260km)
休憩も渋滞もなければ、だいたい2時間半ほどのドライブですが、ここで気をつけたいのが「時差」です。

ラスベガスがあるネバダ州と、ザイオンがあるユタ州では、サマータイムの影響で1時間の時差があります。
つまり、ネバダ州で6時に出発しても、ユタ州ではすでに7時を回っていることになるんです。

ザイオン国立公園は、アメリカ国内でもかなり人気が高く、朝9時を過ぎるとパーキングや園内の道路が一気に混雑します。
実際、道中の情報を調べていても、「早朝以外はとにかく渋滞!」という声が多く見られました。

そのため、経験上おすすめなのは、ラスベガスを5時30分(ネバダ時間)より前に出発すること
それなら、渋滞が始まる前にザイオンに到着でき、ゆったりと観光を楽しめます。

少しの出発の遅れが、その日の行程全体に響くこともあるので、グランドサークルを巡る際はこうした時間管理も大事なポイント。
この日は、移動距離も長いので気を引き締めてスタートです!

■I-15号線を北上!アメリカらしさ全開のハイウェイドライブ

ハイウェイの風景(ラスベガス市内)6:30頃

ホテルを出発して間もなく、目的地であるザイオン国立公園へ向けて**「I-15(アイ・フィフティーン)」という高速道路**に入りました。

この「I」という表記は、Interstate Highway(州間高速道路)の略で、アメリカ全土を縦横に走る主要高速道路網の一部です。
驚くのはその料金。日本のような有料高速ではなく、基本的に無料なんです!

しかも、道幅は2車線以上でとても広く、路面も整備されていて走りやすい
さすが車社会アメリカ。こうしたインターステートは、長距離移動の多いアメリカの暮らしにとって、なくてはならない存在です。

早朝の時間帯にもかかわらず、思ったより多くの車が走っていて、みんな早くから動き出している様子
広大な景色の中をスムーズに走れるのは、日本とはまた違った開放感があって気持ちが良いものです。

旅の本格的なドライブが始まり、ここから徐々に**“アメリカらしい旅”の風景**が目の前に広がっていきます。

■一瞬アリゾナ州に入る

一瞬入るアリゾナ州

ラスベガスを出発して1時間ほど走ると、「Mesquite(メスキート)」という小さな町に入ります
静かで落ち着いた雰囲気のこの町は、ネバダ州の東端に位置し、周囲には乾いた大地と山々が広がる典型的な西部の風景。

メスキートを越えると、いよいよアリゾナ州に突入!
グランドサークルの旅は、こうして次々と州をまたぎながら進んでいくのも醍醐味のひとつです。

アメリカでは州が変わるたびに時差があったり、風景の表情も微妙に変わってきたりと、ただの移動ですらワクワクさせられます
この辺りからだんだんと岩山や渓谷が視界に入り始め、国立公園が近づいてきたことを感じさせる景色が続いていきます。

まだ朝の時間帯とはいえ、日差しはどんどん強くなり、まさにアメリカ西部らしいドライブに。

■Virgin River Canyonを通り抜ける(グランドサークルの見どころ#1)

Virgin River Canyon

しばらく車を走らせていると、突然風景が一変。
道は切り立った崖の間へと吸い込まれていきました

ここは「Virgin River Canyon(バージンリバー・キャニオン)」。
その名の通り、長い年月をかけてバージン川が削り出した巨大な渓谷です。
道路は谷底に沿って造られており、左右に迫る岩山のスケールは圧巻
むき出しの岩肌が頭上に迫ってくるような感覚で、思わず息を呑んでしまうような景色でした。

「もし上から岩が落ちてきたら…」なんて少しゾッとするくらいのダイナミックな自然の造形に、ただただ圧倒されます。

ラスベガス方面から向かうと、この区間は上り坂になっていて、標高差はおよそ300メートル
一気に視界が広がっていく感覚があり、グランドサークルのスケール感を肌で感じられるスポットです。

それまでの平坦な道が、突然急な坂と岩の谷間に変わるこのエリアは、まさに**“隠れた絶景ポイント”**。
ドライブ中でも見逃せない、グランドサークルならではの自然のドラマが感じられる場所でした。

■ユタ州に突入

ユタ州の看板

バージンリバーキャニオンのダイナミックな景色を抜けた先で、ついにユタ州へ突入しました!

ここでひとつ面白いのが、時差の存在。
アメリカでは州によって時差があることが多く、このエリアも例外ではありません。

ラスベガスがあるネバダ州とユタ州では、1時間の時差があり、しかもこの時期は**サマータイム(夏時間)**の影響で、ユタ州の方が1時間進んでいます

たとえば、ラスベガスでまだ朝7時だったとしても、ユタ州に入った瞬間、時計の針は朝8時になるわけです。

この「時差をまたぐ感覚」は、車で国を横断できるアメリカならではの旅の醍醐味
同じ道を走っているのに、時間が“進む”という不思議な体験は、日本ではなかなか味わえません。

ドライブをしながら、確実に遠くへ来ている実感が湧いてきて、まさに旅をしている感覚が高まっていきます。

ザイオン国立公園に到着!…そして早速の渋滞

ザイオン国立公園手前

出発が少し遅れたものの、午前9時50分ごろ、ザイオン国立公園に隣接する町、**スプリングデール(Springdale)**に到着しました。
当初の予定では9時前に着くつもりだったので、少し遅れましたが、まあ誤差の範囲内です。

……と思いきや、ここでさっそくの洗礼。
すでに道路は混雑し始めており、沿道に設置された電光掲示板には「Zion Parking Full(駐車場満車)」の文字が。

「やはりか……」と、車内にはちょっとした落胆の空気。

おそらく、もう少し早く到着していたとしても、パーキングはすでに埋まっていた可能性大
とにかく、ザイオン国立公園は朝の動きが早いのです。

この経験から分かったのは、ザイオンで公式駐車場を利用したいなら、少なくとも朝8時には到着しておく必要があるということ。
ラスベガスから向かうなら、遅くとも朝4:30には出発した方が安心かもしれません。

人気の国立公園はとにかく“朝が勝負”。
出遅れると、シャトルバスや代替パーキングの選択肢を探すことになります。

■車での入園は大混雑!ザイオン国立公園のゲート前に長蛇の列

入園ゲート前の風景

スプリングデールの町を抜け、いよいよザイオン国立公園の入園ゲートが見えてきました。
……が、ここでまたもや試練が。

ゲート前には長蛇の車列。
「公園内の駐車場はすでに満車のはずなのに、なぜこんなに混んでいるの?」と疑問に思うほどの渋滞です。

その理由は、ザイオン国立公園を貫くように走っている**UT-9(ユタ州道9号線)**の存在。
この道は、実は観光目的だけではなく、地元住民の生活道路としても利用されている主要ルートなのです。

つまり、「ただ通過するだけの車」も含めて、ザイオンのゲートを通らなければならず、その結果、朝の時間帯はとにかく混雑する構造になっているんですね。

また、公園内に宿泊施設がある人や、シャトルバスを使いたい人もゲートを通るため、入園の渋滞は避けて通れない状況になります。

このあたりは、行ってみて初めてわかる“ザイオン国立公園の罠”のようなもの。
次回はもっと早く出るか、スプリングデールに前泊して朝イチで行動を開始するのがベストかもしれません。

入園ゲートの風景

ザイオン国立公園の入園ゲートでの料金は、車1台あたり35ドル(クレジットカード払いのみ)となっています。
家族やグループでの旅行だと、この料金が何度もかかるので、意外と負担になることも。

そこでおすすめなのが、「Annual Pass(年間パス)」の購入です。
このパスは全米の国立公園や国立保養所に1年間入園し放題で、料金は80ドル
とリーズナブル。

今回のようにグランドサークルで複数の国立公園を巡る場合、3ヵ所以上訪れればすぐに元が取れてしまいます。

入園ゲートの窓口に着いたら、「Annual Passをください」と伝えれば、すぐに購入できますよ。

事前に用意しておけば、いちいち入園料を支払う手間も省けて便利です。

ザイオン国立公園の詳細については別記事【ザイオン国立公園】 - 行く前に知っておきたい10項目の事前知識と見どころを紹介を参照ください。

Zion Mt Carmel Highwayを進む

ザイオン国立公園の道路風景

10時過ぎ、ようやくザイオン国立公園の入園ゲートを通過しました。

園内を走る道路はシーニックルート(絶景ルート)に指定されており、深い谷や壮大な山々の美しい景色が広がります。

車窓から見る自然の雄大さに思わず息を呑むほどでした。

シカと遭遇

国立公園内を走っていると、なんとシカに遭遇しました!

深い谷には多くの動植物が息づいており、ザイオン国立公園の豊かな自然を肌で感じることができました。自然の息吹を間近で感じる貴重な瞬間でした。

ザイオンの風景

この道の制限速度は35マイル(約56km/h)で、谷側は急な崖になっているため、慎重な運転が求められます。

道幅が狭く追い越し禁止なので、大型トラックなどは通行が難しいようです。

さらに、蛇行した坂道が続くため車への負担も大きいですが、私たちが借りたV8エンジン搭載の大型4WD「Armada」は、大人4名と子供1名、荷物を積んだ状態でも力強くスムーズに登ってくれました。頼もしい相棒です!

トンネルの風景

中腹に差し掛かると、薄暗いトンネルを通ります。

このトンネルは狭いため、両側の入り口に信号が設置され、一定時間ごとに進行方向を切り替えて対向車と譲り合いながら通る仕組みです。

トンネル内は灯りがなく真っ暗で、ところどころ外の景色が見える壁の切り抜きがありますが、閉塞感が強い場所です。

全長約1.1マイル(約1.8km)もあり、1930年に開通した歴史あるトンネルで、ザイオン国立公園の崖の中を貫いています。

道路自体は穏やかですが、狭くて車も多いため、思ったより時間がかかりました。

キャニオンオーバールックトレイルを楽しむ

トレイルの地図

私たちはザイオン国立公園の最初の目的地、キャニオンオーバールックトレイル(Canyon Overlook Trail)を歩きました。終着地点のキャニオンオーバールックポイント(Canyon Overlook Point)を目指し、雄大な景色を楽しみながらトレッキングを満喫しました。

トンネルを出た先にある一番近い駐車場

当初の予定より少し遅れてしまいましたが、なんとか10:45頃にZion Canyon Overlook Trailに一番近い駐車場に車を停めることができました。

この駐車場はわずか10台ほどしか停められない小さなスペース。普段は満車でなかなか停められないため、今回たまたま1台分の空きがあって本当にラッキーでした!

通常だと、駐車場が埋まっているため、少し離れた路肩に車を停めてからトレイルヘッドまで歩くことになるので、駐車スペースを探すだけで時間がかかってしまいます。その点、今回は駐車場にすんなり停められたおかげで、時間の節約にもなりました。

グランドサークルの旅、最初から運が味方してくれて嬉しい限り。これからの冒険にも期待が膨らみます。

車を降りるとすぐにトレッキングの準備開始。今回は2歳の子ども連れだったので、トレッキング専用のベビーキャリアを持参しました。

体重10キロ以上の子どもに加えて、カメラや水のボトルなど必要な荷物も持ち歩くため、なかなかの重さで体には負担がかかりますが、家族みんなで楽しむために頑張ります!

■初めての子ども背負ってのトレイル挑戦!序盤の急な坂に苦戦…

Canyon Overlook Trailの序盤のトレイル

今回はじめて子どもを背負ってのトレイルに挑戦しました。日本で少しだけ乗せる練習をしていたものの、実際に歩いてみると想像以上にキツかったです。

このトレイルの序盤は道がかなり細く、しかもスロープが急勾配。さらに子どもは肩よりも上の位置にいるため、重心が頭上にかかってしまい、何度もバランスを崩しそうになりました。

実は過去に何度かこのトレイルを歩いたことがあるのですが、その時は身軽だったので楽々だったんですよね。それが今回はベビーキャリアを背負っての挑戦で、一気に難易度がアップ。正直、かなりしんどい状況でした。

歩き始めてわずか5分で体力のピークに達し、「これから30分以上も子どもを担いだまま進まなきゃいけない…自分の体力が持つかな?」と不安がよぎりました。

トレイルの風景

■崖沿いの岩と砂利の道で体力限界…必死のトレイル歩き

このトレイルはザイオンの崖の縁に沿って続く、岩と砂利の道。足元は不安定で、歩くたびに気を使います。

すれ違う時は、戻ってくる人に道を譲りながら慎重に進みます。観光客とすれ違う際には必ず挨拶を交わすのですが、こちらはすでに体力の限界。笑顔でなんとか必死に合いの手を入れるのがやっとでした。

ベビーキャリーを下ろして休む場所もなく、終着点まで進むしかありません。途中で何度も「こんなはずじゃなかった!」と思いながらも、足を止めるわけにはいきませんでした。

想定外の子どもの重さに加えて、アップダウンが多いトレイル。体力的にはかなり厳しい状況で、まさに試練のトレイルでした。

展望エリアの風景

■予定より時間がかかったけど、無事にCanyon Overlook Pointに到着!

このトレイルは距離が比較的短く、30分ほどで着く予定でしたが、実際には思った以上に時間がかかってしまい、1時間かけてようやく目的地のCanyon Overlook Pointに到着しました。

到着してすぐにベビーキャリーを下ろして、ようやく一息つくことができました。正直、かなりの運動量で体もヘトヘト。でもその分、絶景を目の前にした時の達成感はひとしおでした!

■壮大なザイオンの風景(グランドサークルの見どころ#2)

Canyon Overlook Pointから見た風景

グランドサークルで最初のトレイルで眺めた景色です。

周りにそびえ立つ高低差のある深い渓谷は圧巻の風景でした!

■マーブル色の谷が織りなす絶景に疲れも吹き飛ぶ

Canyon Overlook Pointからの風景#2

目的地のCanyon Overlook Pointの奥に広がるマーブル色の谷は、絶妙な色合いで本当に美しい光景でした。自然が生み出した造形美はまさに圧巻で、ずっと眺めていても飽きません。

ふくらはぎはパンパンで軽く痙攣しそうなほど疲労困憊でしたが、この風景を目の前にすると不思議と疲れがすっと消えていきました。

帰りのことはひとまず忘れて、この場所で約10分ほどゆっくり滞在。

子どもは「お腹空いた!」とベビーキャリーの中で持ってきた「かっぱえびせん」をバリバリ食べていました。自然の中で食べる「かっぱえびせん」はさぞかし美味しいことでしょう(笑)。

ベビーキャリーの中も快適そうで、子どもの負担が少ないのが何より安心でした。

体力も少し回復したので、来た道を戻ります。思いのほか順調で、わずか30分ほどで駐車場まで戻ることができました。

今回の往復の所要時間は約1時間40分(10:45〜12:25)でした。

キャニオンオーバールックトレイルの詳細については別記事:【ザイオン国立公園】キャニオン・オーバールック・トレイルを歩き、絶景を見てみたを参照ください。

Mt. Carmel Junctionのサブウェイでボリューム満点ランチ!

Zion Canyon Overlook Trailの駐車場から車で約30分進んだところ、US-89号線沿いにある「Mt. Carmel Junction」のサブウェイで昼食をテイクアウトしました。

写真を撮り忘れてしまったのが残念ですが、アメリカのサブウェイのサンドイッチは中身が規格外!具材がパンからはみ出るほどたっぷり詰まっていて、ボリュームがすごいんです。

日本のサブウェイでは肉の枚数が決まっていますが、アメリカではスタッフの“肌感覚”でぎっしり詰め込んでくれるので、食べ応え抜群。

私はツナマヨを注文しましたが、スプーンで何度もパンに塗ってくれて、まさに満腹必至のボリュームでした。

アメリカのサブウェイ、最高です!

車の中で30分ほどでサクッとランチを済ませた後、次の目的地、ブライスキャニオン国立公園へ向かいました。

ブライスキャニオン国立公園に向かう!

Mt. Carmel Junctionからザイオン国立公園までは、だいたい1時間ほどのドライブです。US-89号線を北上し、その後UT-12号線に入ると間もなく到着します。

サブウェイでトイレも済ませて、14時前にいざ出発!ですが、先ほどのトレイルで足にかなり疲れが残っていて、アクセルを踏むのが少しだけ辛かったです(笑)。

疲れた足を労りつつ、次の目的地を目指して安全運転で進みました。

■Red Canyon Archを通り抜ける(グランドサークルの見どころ#3)

Red Canyon Arch

UT-12号線に入ってから約5分(7マイル)ほど進むと、「Red Canyon Arch」が姿を現します。

この砂岩のアーチ、一見自然にできたように見えますが、実は人工的に造られたトンネルアーチなんです。

とはいえ、こんな風景はなかなか珍しく、ブライスキャニオンを巡るグランドサークルの旅では外せない見どころの一つになっています。

ドライブの途中にふと立ち止まって、その独特な景観を楽しんでみてはいかがでしょうか?

ブライスキャニオンまで間もなく

Red Canyon Archを越えて少し進むと、大きな環状交差点(ラウンドアバウト)が見えてきます。その中央にはブライスキャニオンの石の看板があり、すぐにわかります。

ここで右折して道なりに進むと、やがてブライスキャニオン国立公園の入園ゲートが見えてきます。

初めての方でも迷わずたどり着ける、わかりやすい目印ですので安心です。

■ブライスキャニオン国立公園のエントランスに到着

Bryce Canyonの入園ゲート風景

ついにブライスキャニオン国立公園の入園ゲートに到着しました!車でけっこう走りましたが、終始ゆるやかな上り坂が続き、だいぶ標高が高くなったのを実感しました。

ブライスキャニオンは松の森に囲まれた場所にあり、その自然の豊かさと高地ならではの空気感を感じられます。

また、ザイオン国立公園と比べて入園ゲートは全く混んでおらず、スムーズに通過できて快適でした。

これからの時間がさらに楽しみになりました!

Bryce Canyonの料金表

ブライスキャニオンの入園料は車1台につき35ドルですが、先ほどザイオン国立公園で購入した年間パス(80ドル)を見せることでスムーズに入園できました。

これで国立公園2カ所を利用したことになり、あと一箇所別の国立公園に訪れれば年間パスの元が取れる計算に。お得感が増して嬉しいですね!

到着は15時頃だったので、まずはチェックインを後回しにして、車で南側エリアのビュースポット巡りへ出かけました。

ブライスキャニオンは標高約2400メートルの高地に位置しているため、最初は身体を慣らすためにもゆったりとした眺望巡りを選びました。

高山病のリスクもあるため、到着早々のトレイルは控えて、安全第一で楽しみました。

■様々な土柱(Hoodoo)の風景が楽しめるビュースポット巡り(グランドサークルの見どころ#4)

Bryce Canyon国立公園のビュースポットエリア

ブライスキャニオン国立公園は、北側にある入園ゲートが唯一の出入り口となっています。

私たちはまず南側エリアの最南端へ向かい、そこから北側エリアに戻る形でビュースポットを巡りました。

広がる色とりどりの土柱(フードゥー)を眺めながら、ゆっくりと車を走らせる贅沢な時間です。

土柱の風景

ブライスキャニオン国立公園は、「Hoodoo(フードゥー)」と呼ばれる砂岩の土柱が連なる特殊な地形が特徴です。公園内の各ビューポイントからは、それぞれ異なる形や色の土柱が織りなす絶景が楽しめます。

標高は約2,400メートルと高地に位置しているため、4月下旬でも昼間の気温は5度前後とかなり冷え込みます。さらに、残雪も残る季節で、特に崖側は風が強く、防寒着が必須でした。

想像以上の寒さで、手袋なしでは指の感覚がなくなり、カメラのシャッターも押せないほどでした。防寒対策は万全にして訪れることを強くおすすめします!

■神秘的な土柱の形成とグランドサークルの見どころ

Agua Canyon Overlookの風景

このあたり一帯は、砂岩や石灰岩など硬度の異なる地層が、氷による浸食作用で削られ、独特の土柱が形成されています。

その神秘的な構造は、アメリカの国立公園の中でも唯一無二の存在で、訪れる人を魅了してやみません。

南側エリアの展望台の中でも、特に印象に残ったのが「Agua Canyon Overlook」。ここはグランドサークルの見どころの一つとしても知られており、ぜひ訪れてほしいスポットです。

ビュースポット巡りの詳細については別記事「ブライスキャニオン国立公園|各ビューポイントから見た絶景を紹介「南側エリア」」を参照ください。

■大きなカラスに遭遇!

ブライスキャニオンに居る大きなカラス

今回の旅行には野鳥好きなメンバーも参加していて、グランドサークルの各地で出会った野鳥たちを写真に収めてくれました。

後日、その写真を元に鳥の名前や種類を調べてくれたので、とても助かりました。

その中でも、Agua Canyonの展望エリアに停まっていたカラスは「American Crow(アメリカガラス)」と判明。日本のカラスよりも体格が大きく、迫力満点でした。

こんな風に自然の中で野鳥観察ができるのも、国立公園巡りの醍醐味ですね。

■かわいらしい灰色の鳥にも出会えた!

木の上に留まる灰色の鳥

Farview Pointでは、枯れた木の先端に小柄な灰色の鳥が止まっているのを見つけました。

この鳥は「Clark’s Nutcracker(ハイイロホシガラス)」という種類で、松林が広がる高地に生息しているそうです。

とても警戒心が薄く、人が近づいてもあまり逃げないとのことで、実際にかなり近くで写真を撮ることができました。

ブライスキャニオン国立公園には野鳥だけでなく、地上にはシカやパンサーなどの哺乳類も生息しているそうです。

今回の旅行では、壮大な風景だけでなく、そこで暮らす動植物にも目を向けて、違った視点からグランドサークルの魅力を楽しむことを心がけました。

今回の旅行では風景だけでなく、そこに住む動植物に目を向けて違った方向からグランドサークルを楽しむことも努めました。

Bryceの町で少し早いディナー

17時30分前にブライスキャニオン国立公園の南側エリアのビュースポット巡りを終え、国立公園を出てすぐのBryceの町で少し早めの夕食をとることにしました。

その前に、この日の宿泊先であるBryce Canyon Lodgeでチェックインをしようと思ったのですが、レストランが混み合う可能性があったため、先に食事を済ませることにしました。

事前にリサーチしていた「Ruby's Inn Cowboy's Steak & Buffet Room」へ向かい、地元食材をふんだんに使ったボリューム満点の食事を堪能。

案の定、レストランは賑わっていましたが、幸いにも待つことなく席に案内されてラッキーでした。

グランドサークルを巡る旅では、レストランでの待ち時間はスケジュールの無駄になりがちなので、なるべく早めに食事を済ませておくのがおすすめです。食事をゴールデンタイム前に済ませることで、その後の時間をより有意義に使えますよ。

リブアイステーキ
ココナッツ・シュリンプ
ポーク・リブ

このレストランは、ブッフェ料理か単品注文のどちらかを選べるシステムを採用しています。私たちは単品メニューを選び、みんなでシェアしながら食事を楽しみました。

どの料理も美味しく、ボリュームもたっぷりで大満足のディナーになりました。

地元の新鮮な食材を活かした料理は、この旅の素敵な思い出の一つになりました。

Bryce Canyon Lodgeにチェックイン

お腹も満たされ、少し遅くなりましたが19時頃に国立公園内にある「Bryce Canyon Lodge」へ向かいました。

Lodgeのメイン棟(裏手)

夕日が沈みかけた19時頃、急いでチェックインを済ませました。今日からここで2泊お世話になります。

国立公園内にある宿泊施設なので、とにかく利便性が抜群!朝から晩までじっくりとブライスキャニオンを楽しめるのが魅力です。

このホテルはとても人気が高く、時期によっては半年前から満室になることも珍しくありません。

コロナ禍で何度も旅行が延期になり、そのたびに予約をキャンセルしては空きを探す日々が続きました。

スケジュール変更が相次ぐ中、予約の落とし忘れで2部屋・2泊分の料金が重なり、8万円以上の損失を出してしまった苦い思い出もあります。

それでも、ようやく今回ここに宿泊できたことは本当に良かったと心から感じています。

■客室内の風景(19時30分頃)

ベッドルーム
バスルーム
トイレ

客室はシンプルながらも暖かみが感じられる居心地の良いお部屋で、冬場でもしっかり暖房が効いて快適に過ごせました。

チェックインを済ませると、ちょうど夕暮れ時だったので、ロッジの手前にあるブライスキャニオンの展望エリアへ急ぎ足で向かいました。

ブライスキャニオンの夕暮れ時の風景

サンセットポイントの風景(20時頃)

ロッジは国立公園の中心に位置し、「Sunset Point」と「Sunrise Point」という二つの有名な展望スポットに囲まれています。

夕暮れ時には、夕日が土柱を赤く照らし出し、大地がまるで燃えているかのように染まる美しい光景が広がります。この時間帯は多くの観光客が訪れ、特別なひとときを過ごす場所です。

私たちが到着したときは、太陽が地平線に沈む直前。赤く染まる景色はわずかしか見ることができませんでしたが、それでも静かで幻想的な夕日の風景を楽しむことができました。

ブライスキャニオン国立公園で満天の星空

みんなが寝静まった頃、こっそり星空撮影に出かけました。

ブライスキャニオン国立公園は、星空観測に最適な環境で知られており、星空スポットとしても大変有名です。

4月下旬の夜は気温が氷点下5度以下まで下がるため、防寒対策は必須の厳しい環境ですが、その分、満天の星空は格別の美しさでした。

Sunset Pointあたりの星空

4月下旬ごろになると、深夜の東の空から天の川がゆっくりと昇ってきます。私たちは、その神秘的な光景を撮影できる時間帯を狙いました。

幸運なことに、この日は快晴で、月もまだ顔を出していない時間帯。まさに満天の星空を楽しむには絶好のコンディションでした。

ブライスキャニオンの星空については別記事「ブライスキャニオン国立公園で見える星空とは?標高2,400メートルは天体観測に好条件」を参照ください。

天の川の風景

■夜の星空撮影は体力勝負!

何時間も外で星空撮影をしていると、さすがに身体が冷えてきます。iPhoneの天気アプリを見ると、なんと氷点下7度!思わず驚きました。

日付が変わった深夜は、人もほとんどいなくなり、散策がより自由になります。暗闇の中、慎重に行動しながらブライスキャニオンの谷を少し下り、中腹から星空を撮影しました。

何度も訪れている場所なので、暗闇でも大体の位置は把握できましたが、国立公園は崖が多いため夜間の移動は十分に注意しました。

これ以上起きていると翌日に響くので、キリのいいところで部屋に戻りました。

車移動にトレイル、そして夜の星空撮影と、体力勝負の2日目のグランドサークル。精力的に行動できた充実した一日だったと思います。

翌日はブライスキャニオン国立公園をさらに深く探索していく予定です。

グランドサークル2日目は移動とアクティビティが多く、なんとか計画通りに目的を達成できましたが、もう少し余裕をもったスケジュールでもよかったかもしれません。

■2日目の食事

■2日目の総歩数

11,787歩(8.7㎞)

■2日目の走行距離:289マイル(約462㎞)

グランドサークル2日目の移動距離
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