アーチーズ国立公園

パーク・アベニュー・トレイルの魅力とは?|砂岩の壁に囲まれたトレッキング|アーチーズ国立公園

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アーチーズ国立公園にある『パーク・アベニュー・トレイル - Park Avenue Trail』は砂岩の絶壁が佇むエリアが歩ける片道1.6㎞のトレイルです。

モノリスと呼ばれる砂岩の壁や石柱の異様な風景がトレイルの最大の魅力で、アーチを巡る他のトレイルとはまた違った光景が広がっています。

この記事ではパーク・アベニュー・トレイルの魅力とそこで見た絶景を紹介していきます。

パーク・アベニュー・トレイル(Park Avenue Trail)とは?

そびえ立つ砂岩の壁に囲まれた群衆地帯があり、その間を歩く片道1.6㎞のトレイルです。

『モノリス - Monolith』と呼ばれる砂岩の一枚岩や塔のような形をした石柱が多いエリアで、このトレイルでは歩きながら様々な形のモノリスが眺められます。

■トレイルの特徴

  • 両サイドにそびえ立つモノリスの光景
  • 谷間を歩くトレッキング

トレイルの場所はアーチーズ国立公園のエントランスから約6km進んだ序盤にあるトレイルです。

アーチを巡るトレイルではなく、道中にある様々な砂岩の壁を眺めながら歩くため、他のトレイルとは性質が異なりますが、そびえ立つ砂岩の壁がダイナミックで素晴らしい景色が楽しめます。

■パーク・アベニュー・トレイルの概要

図①:パーク・アベニュー・トレイルの概要
場所正面エントランスから車で6km先
トレイルの距離(往復)往復3.2㎞
トレイルの往復所要時間約60分から90分
出発地点との高低差約100メートル
トレイルの難易度中程度
パーキング2カ所(南側と北側に1か所ずつ)/それぞれ20台前後
トイレの有無無し
特徴両サイドに囲まれた巨大な岩壁の壮大な景色
HPhttps://www.nps.gov/places/park-avenue-viewpoint-and-trailhead.htm

■トレイルの開始地点は2カ所ある

トレイルの出発地点が北側と南側に1カ所ずつあり、主要道路がトレイルに沿って弧を描くように繋がっています。(図①を参照)

トレイルはそのどちらかの駐車場から出発して来た道を戻るように往復します。

パーク・アベニュー・トレイルを歩く(南側からアプローチ)

この記事では南側のトレイルヘッドからパーク・アベニュー・トレイルを歩きました。

■南側から展望エリアまでは舗装された道を進み、Park Avenue Viewpointへ行く

南側の駐車場から舗装された道が100メートルほどPark Avenue Viewpointまで続いています。

『Park Avenue Viewpoint』は南側にある展望台で、両サイドにそびえ立つ砂岩の壮大なモノリスが眺められ、車イスでも簡単にアクセスできるようになっています。

Park Avenue Viewpointから見た光景

この場所はアーチーズ国立公園の中でも観光客が少なく、静かに景色が堪能できます。

また砂岩の壁が両サイドにそびえ立つ様子は、フォトジェニックな唯一無二の絶景を眺められるでしょう。

■Park Avenue Viewpointから降りて谷の中のトレイルを歩く

谷を降りる直前の風景

ビューポイントの脇から谷を降りる階段が続いていて、石畳の階段をどんどん下っていきます。

少し階段が急な部分もあり蛇行していますが、一歩一歩ゆっくりと進んでいきましょう。

バランスの取れたモノリス

歩き始めてすぐ左側に今にも滑り落ちそうな石柱があります。横に亀裂が入り右側にずれた岩は今にも落ちそうで、絶妙なバランスを保っています。

右側のモノリス風景

一方の、右側はそびえ立つ砂岩の壁が横一列に並んでいます。

岩壁は薄っぺらい感じですが実は5メートルから数十メートルの厚みがあり、浸食のスピードによって厚さが異なります。

高さは100メートル以上あり、谷の中から眺めるとその迫力がよくわかるでしょう。

■トレイルの中盤から終盤にかけて

中盤の風景

中盤に差し掛かるとあたり一面はそびえ立つモノリスの壁に囲まれます。

何一つ同じ形は無く、動物や人の顔のように見えてきます。

様々な地層がはっきりと見える

このトレイルを歩いていると全く異なる地層が堆積していることがよくわかり、当時どのような環境で歴史が進んだのかを垣間見ることができます。

南側から進むと中盤に差し掛かった左側に地層のサンプルのような砂岩の層が見えてきます。(上の画像参照)

地層は上部に行くほど若く、下に行くにつれて古い地層になります。

下から3分の1の地層はた以前干潟のあった場所で泥や砂が堆積してできた地層です。

干潟によって繰り返し堆積した泥が長い年月をかけて地層として堆積した泥岩であることがわかっています。

泥岩は上部の地層よりも脆く崩れやすいため、浸食が進むとアーチの空洞になりやすいという特徴があります。

トレイルを歩きながら過去にどのような環境で大地が形成されたか考察しながら歩くのが楽しいです。

岩の道

トレイルの終盤(北側トレイルヘッド付近)に差し掛かると砂の道ではなく岩盤の道が広がっています。

南側のトレイルヘッドから北側のトレイルヘッドまで100メートルの高低差がありますが、雨や鉄砲水の影響でこの辺りは雨が降ると川のようになり、地面が削られ岩盤がむき出しになっています。

数日前に振ったの雨の影響か、岩盤の所々に水が溜まっています。

Three Gossips

終盤の北側トレイルヘッド付近に『Three Gossips』というモノリスが見えてきます。3つの柱が特徴的で浸食によってこのような形になりました。

真ん中の柱は縦に亀裂が入っているのがわりますが、今後浸食で崩れてしまうとTwo Gossipsになってしまいます。

Courthouse Towers

反対側の右側エリアにそびえ立つ大きな砂岩の塔が見えますが、『Courthouse Towers』と呼ばれています。

courthouse = 裁判所という意味ですが、とても存在感のある砂岩の壁で堂々と構えています。

後ろを振り返った風景

来た道を振り返ると通り抜けたモノリスがそびえ立っていました。

北側のトレイルヘッドと駐車場

ゆっくり歩き、途中何度か立ち止まりながら約45分くらいで北側のトレイルヘッドに着きました。

2歳の子供の歩幅に合わせて歩いたため、通常よりも時間が掛かりましたが、一般的には30分ほどで歩ける距離です。

パーク・アベニュー・トレイルに行く前に知っておきたい事前知識とは?

トレイル自体は非常に歩きやすく、重要な留意点はありませんが行く前に知っておきたい事前知識をまとめました。

■往復の所要時間は?

トレイルは往復で3.2㎞の約60~90分くらいの所要時間になります。

反対側のトレイルヘッドまで片道1.6㎞で折り返し地点とし、淡々と歩けば往復で1時間を切ります。

■トレッキングの難易度は?

難易度は中レベルです。往復距離が3.2㎞と少し長めなので、中程度になっています。南側が階段で少し斜面のキツイ場所を登りますが全体的に道は穏やかなので高低差を感じずに歩けることでしょう。

■どちらのトレイルヘッドから行くのがよいか?

この質問に対しては往復するならどちら側から行っても特に変わりませんが2つの観点からどちらもおすすめです。

<体力的には北側から出発すると良い>

南側は北側より100メートル程標高があるので、強いて言うなら北側を出発地点として南側へ徐々に登り、帰りは下り坂で来た道を戻る方が体力的には負担なく進めるかと思います。

<景色重視であれば南側から出発>

パーク・アベニュー・ビューポイントが南側のトレイルヘッド付近にあり、ここから眺める景色が素晴らしいので、私的には往復するなら南側を始点としていくことを勧めます。

何故なら行きと帰りで2回パーク・アベニュー・ビューポイントを眺められるからです。すなわち最後にもう一度その景色が楽しめます。

■必要な装備や準備は?

  • ボトル水(最低500mlから1リットル以上)
  • サングラス
  • 帽子
  • トレッキングシューズ
  • カメラ

国立公園ではどこでも共有の水と帽子、そしてトレッキングシューズです。

■お勧めの時間帯は?

どの時間帯も綺麗です。太陽が昇り切らない早朝の時間帯は影が多くコントラストの強い風景になるので、少し太陽が上がった昼前から夕方にかけてがおすすめの時間かと思います。

■天気に注意

雨が降った後や土砂降りの雨が降る日はトレイルが泥でぬかるんでいたり、川のように流れることがある為、念のため天気を確認してから歩きましょう。

まとめ

パーク・アベニュー・トレイルはアーチを巡るトレイルではないが、モノリスと呼ばれる砂岩のモニュメントに囲まれたアーチーズ国立公園の力強い大地を肌で体験できます。

往復3.2㎞で高低差100メートルのトレイルは比較的簡単で疲れることは無いでしょう。

トレイルヘッドは北か南のいずれかよりアプローチできますが、ビューポイントがある南側から行くのがおすすめです。

特に南側にあるPark Avenue Viewpointから眺める景色は最高で両サイドにそびえ立つ砂岩のモノリスたちは圧巻です。

なぜもっと早くこの場所を訪れなったのかと思うほどとても素晴らしい場所で印象に残った景色でした。

訪れる観光客も少なく穴場なので日中や夕方前の帰りがけに立ち寄れるので是非行ってみてください。

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