プラトー・ポイントの表示

グランド・キャニオン国立公園

【日帰りハイキング】ブライト・エンジェル・トレイルを歩き『プラトー・ポイント』まで行ってみた

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グランドキャニオン国立公園の大渓谷へ続くブライト・エンジェル・トレイルを歩き、大渓谷を深く削るコロラド川を間近で見える「プラトー・ポイント」を目指しました。このトレイルを歩くためには十分な装備と準備、そして長距離を歩く体力が必要になります。プラトー・ポイントを目指そうと考えている方は事前知識として参照いただければと存じます。

この記事では主にトレイルの概要、行く上での予備知識、注意点、トレイルの風景、そして準備に必要な装備などを実際の体験と元に紹介します。

 

目次

大渓谷を下りコロラド川まで続く「ブライト・エンジェル・トレイル」と「プラトー・ポイント」とは?

ブライト・エンジェル・トレイルのルート

グランドキャニオン・サウスリムからのブライト・エンジェル・トレイルのルート(オフィシャルHPの画像より)

ブライト・エンジェル・トレイルはグランドキャニオン国立公園のサウスリムからコロラド川を越えるまでのルート(片道15.3km)で、出発地点からの高低差が1,320メートルもあります。これは東京スカイツリーの高さ634メートルの約2倍です。往復すると2,600メートルも標高差があるので、もはや登山と同じ状況です。

トレイルの前半はサウス・リムの頂上から大渓谷中階層まで900メートル以上を常に下り坂で進みます。中盤はなだらかな道が続きますが日影が一切ないので夏場は灼熱砂漠を歩いて進みます。後半はコロラド川まで下っていきますが、更に温度は上がり体力の余力だけでなく装備も十分に整えて向かいます。トレイルの難易度は非常に高く、所要時間は1日またはそれ以上を費やします。

ブライト・エンジェル・トレイルの終着地点はコロラド川までとなりますが、川を越えてからもトレイルは続き、名称が「ノース・カイバブ・トレイル」に変わりノースリムトレイルヘッドまで22㎞続いております。両方のトレイルを合わせると、38kmの長距離となり、サウスリムからノースリムまでの移動に22日以上掛かります。

プラトー・ポイント・トレイルはブライト・エンジェル・トレイルの中盤にあるインディアン・ガーデンから分岐したトレイルです。(上の地図を参照)

今回はブライト・エンジェル・トレイルを歩き「プラトー・ポイント・トレイル」までの道のりを紹介します。

目的地の「プラトー・ポイント」はギリギリ日帰りで往復できるトレイルとなります。

ブライト・エンジェル・トレイルでコロラド川またはそれ以上を進む場合、日没までに往復することはできません。必ずその先にあるブライト・エンジェル・キャンプグランドまたはファントム・ランチで一泊をします。プラトー・ポイント」より先へは日帰りで行くことは推奨されておらず、命を落とす危険があるため国立公園側も強く警告しております。

 

ブライト・エンジェル・トレイルを歩き、プラトー・ポイントを目指す前に必要な準備とは?

「プラトー・ポイント」へはちょっと観光で訪れて行けるようなトレイルではありません。事前の準備と入念な計画が必要不可欠で、グランド・キャニオンのトレイルは想像以上に過酷な環境です。まずお伝えしたいのが、このトレイルに関してはある程度の予備知識と準備をしなければ絶対に行くことをお勧めしません。

毎年250名以上の観光客が何らかの問題でレスキューされており、その中でもトレッキング中の脱水症状や熱中症で命を落としております。しっかりと準備と対策をすることで、少しでもリスクを減らすことができます。

 

なぜグランド・キャニオンのトレイルが過酷なのか?

  • 高低差が1,000メートル以上!長いトレイルは体力の配分が難しい

出発地点と目的地までの高低差があるため、十分な体力が必要になります。特に帰りは山道を登るため、歩く速さは往路の1.5~2倍の時間がかかります。行きに余裕があっても、帰りの体力がなくなり動けなくなることがあるため、出発地点から離れるほど戻ることが困難になります。

  • 大渓谷内部の気温は40℃以上、日影がないため、熱中症になりやすい

夏の時期のグランド・キャニオン渓谷の中腹付近の気温は45℃を越え、春・秋でも30℃以上の高温地帯となります。さらに日影がほとんどなく、常に太陽光を全身に浴びた状態で何時間も歩くため、熱中症になりやすいのです。一度でも熱中症の症状が出ると酷暑な環境下で自力回復は難しく、レスキュー隊もすぐに向かえないため、高確率で命を落とします。サウナに3時間、4時間入りながらハイキングしているような状況をイメージしてください。

2020年の6月ですが、グランド・キャニオンに訪れた中年女性がトレイル中に熱中症で亡くなられました。レスキュー隊の救助も虚しく、到着する前に大事に至ってしまったというケースがありました。

グランド・キャニオンのトレイルを歩く上で一番気を付けないといけないのが『熱中症』です。

  • 休憩場所が乏しく、時間配分や体調管理が難しい

トレイルのいくつかのポイントに給水場と若干の休憩所が点在しておりますがそれでも不十分です。炎天下の中で奪われた体力は過酷な状況の中では戻りづらく、往復の距離が長いため戻り時間の配分が大変難しいのです。

このような理由で地形の特性上、難易度の高いトレイルに分類されます。

プラトー・ポイントを目指す前に

事前準備ポイント①

トレイル前日にグランド・キャニオン国立公園内の宿泊施設または近場の町で宿泊をする。

まず前提として、体調が少しでも優れない場合はトレイルを断念しましょう。プラトー・ポイントまでは往復で平均9~12時間もかかるため、万全の体調でトレイルを望むべく、グランド・キャニオン国立公園内または近場の町で前日に一泊し、しっかり食べて睡眠時間を取るように心がけてください。すべての基本です。

トレイルから帰還した後はかなりの体力を消耗しているため、トレイル当日の日も近場で宿泊することをお勧めします。ちなみに私はこのトレイルを体験した後、車を運転しようと試みましたがあまりの疲労でアクセルペダルを踏むことができませんでした。

事前準備ポイント②

ビジターセンターでトレイル情報を確認しましょう。その日の気温や天候を必ず確認してからトレイルを楽しみましょう。できる限り真夏の7月、8月の日中のトレイルは絶対に避けましょう。

真夏の時期のトレイルは非常に危険で、国立公園側もその時期に行くことを推奨しておりません。気温45度以上の炎天下で影がない場所を10時間歩きっぱなしの場合、どのような結果が待っているか想像できますよね。

 

ハイキング中の心得

水分補給

  • できる限りのどが渇く前に定期的に水分補給をしましょう。一気に水は飲まないでください。ハイキング中にものすごい汗をかきます。35度以上の高温の中で数時間も歩くと人は尋常でない量の汗をかき、大量の塩分が汗で放出されます。水分の過剰摂取による「低ナトリム血症」にならないように気を付けてください。

エネルギーの補給

  • 食料はこまめに取るように心がけてください。エネルギーとなる淡水化物や塩分のある吸収率の良いバランス栄養食がおすすめです。これらの食材は体温を調整するうえで大切な要素となります。カ○リーメイト的なものを持参すると良いかと思います。(私はちなみにフルーツ味派です)

自分の体調としっかり向き合う

  • トレッキング中にめまい、吐き気、息切れ、手足のしびれなどの症状が少しでもあれば熱中症を疑い、適切な水分補給と食料をとり、休憩してください。体力の回復に1時間以上かかるため十分に体を休ませてください。この時点で先へは進まず、大事を取って必ず来た道を引き返してください。この判断をできるかどうかで命を落とす危険がかなり減ります。

一緒に歩くメンバーの体調を気遣う

  • トレイルは必ず2名以上で行動してください。そしてどちらかの体力が弱い方の状況に合わせて時間や休憩の調整を行うように心がけてください。

 

プラトー・ポイントまでに必要な装備

  1. 【必須】最低でも1人2リットル(夏場は4リットル)以上の水
  2. 【必須】塩分や高カロリーの食料
  3. 【必須】けがをした際の応急処置キット(絆創膏や消毒薬、ガーゼやマスキングテープなど)
  4. 【必須】ビジターセンターや国立公園でもらえる地図やトレイルマップ
  5. 【あると便利】ヘッドライトや予備の電池(万が一日中に戻れない場合)
  6. 【必須】日焼け止め、後頭部までカバーできる帽子、サングラス
  7. 【必須】笛、持ち運べる手鏡(救難の際)、携帯電話
  8. 【必須】ハイキングシューズ
  9. 【あると便利】トレッキングスティック(必要な方)
  10. 【必須】羽織る洋服(炎天下の場合は長袖&長ズボン着ることで、余分な発汗を抑える)
  11. 【あると便利】小型扇風機
  12. 【必須】カメラ(最高の風景を撮る)

季節によるトレッキングの状況

冬の時期(12月~2月)

  • サウスリム上部の気温はマイナス7度から7度前後で、冬の時期は雨や雪が降りやすく、急な天候の変化に注意が必要です。大渓谷内部の気温は3度~10度前後なります。渓谷上部は雪や氷で滑りやすいため気を付けてください。防寒着はしっかりと準備し保温できる水筒に暖かい飲み物があると良いかと思います。

春または秋の時期(3月~5月または10月~11月)

  • サウスリム上部の気温は0度から18度前後で、大渓谷内部の気温は13度~32度(日によってはそれ以上の気温)くらいとなります。この時期は上部と大渓谷内の温度差があり、服装の選択が難しくなります。トレイル開始直後の上部は寒いため着こんでからのトレッキング開始となります。しかし大渓谷内部は昼間の気温上昇に伴い涼しい恰好が最適です。また夏の時期と同じ量の水と食料が必要になります。

私は3月下旬にプラトー・ポイントを目指しましたが、グランド・キャニオン内部で手元の温度を測ったら34度もありました。

夏の時期(6月~9月)

  • サウスリム上部の気温は10度~30度前後で、大渓谷内部の気温は25度~45度前後になります。特に7月~8月の大地は乾燥しており高温と太陽光の熱により、体感温度は60度を超える状況になります。常にサウナの中にいるような状況です。夏の時期は水は最低でも4リットル以上は携帯し、熱中症にならないためにありとあらゆる対策を講じる必要があります。
  • 国立公園のガイドラインによると7月、8月の午前10から午後4時までの日中のハイキングは避けるように警告が出ております。
  • 極力、7月~8月のトレッキングは控えてください。

 

ブライト・エンジェル・トレイルからプラトー・ポイントまでの概要

ブライト・エンジェル・トレイルの各ポイントまでの距離と標高

図①: ブライト・エンジェル・トレイルの詳細(オフィシャルHPより)

グランド・キャニオン渓谷のトレイルの相関図

図② グランド・キャニオンのトレイルの相関図(オフィシャルHPより)

ブライト・エンジェル・トレイルはサウスリム上部から渓谷を下り、コロラド川に行くまでに1,320メートルも下っていきます。上の表の見方ですが、3色に分かれており、それぞれの場所までの難易度を表しております。

  • グリーンラインは安全に行くことができる、いわばちょっとした観光で往復できるエリア(ちょっとトレイル歩いちゃおっか?的な軽いノリで行ける範囲)
  • イエローラインはそれなりに準備を行えば往復できるエリア(時間もあるし、適度にトレイルを体験してみようかな?程度)
  • レッドラインは十分な計画と装備で行くことができるエリア、1日で往復できるエリアから泊まり込みが必要な距離まである(とにかく時間が有り余ってしょうがない方、誰もいない場所に行ってみたい方、現実から逃げたい人向け)

今回のプラトー・ポイントまでの片道が9.8km、往復約20kmのトレイルで、往復所要時間は9~12時間となります。標高差は片道940メートルで往復1,860メートルもあります。

プラトー・ポイントへは図②のIndian Garden Campgroundを越えるとプラトー・ポイント・トレイルに分岐して2.5㎞ほど進んだ先にあります。

 

ブライト・エンジェル・トレイルを歩く上でのルール

トレイルの風景

トレイルを歩く上で、ルールをしっかり守っていきましょう

トレイルを歩く上で独自のルールがあります。

  • トレイルは2人以上で常に一緒に行動しましょう。1人でトレイルに行くことは国立公園の運営側も注意喚起しております。
  • お手洗いはトイレで行うこと
  • ミュールが通る際は右側通行になります
  • ミュールが来たら崖とは反対側に寄り、歩きを止めて道を譲ります
  • 上に登るハイカーは右側通行になります。
  • 道を譲る際はゆっくりと歩き、お互いにコミュニケーションを取りましょう
  • ゴミはすべて持ち帰りましょう
  • 道中は叫ばず、できる限り静かに楽しみましょう
トレイルを歩くミュールの一行

狭いトレイルを歩くミュールの一行

トレイルを歩いているとミュールの群れとよく遭遇します。近づいてきたら斜面側に下がり、通り過ぎるまで静かに見送りましょう。谷や崖側には決して移動しないでください。蹴り飛ばされて崖下に落ちたら助かりません。

 

ブライト・エンジェル・トレイルを歩き、プラトー・ポイントで絶景を見る

遠くから見るプラト・ポイント

サウスリム上部から見たプラトー・ポイントの場所

ブライト・エンジェル・トレイルからプラトー・ポイントまでは片道9.8㎞の距離があり、出発地点からの高低差は940mです。

トレイルの見どころは大渓谷を下りながら歩くトレイルの風景です。グランドキャニオンを下るごとに地層が変わり、下に行けば行くほど古い地層になります。大渓谷を下るごとに地球の歴史を遡りながら実際に自分の足で歩くと感慨深いものがあります。今もなお、原始の地層を侵食しているコロラド川を一望し現在の地球の歴史を歩きながら感じることができます。

ブライト・エンジェル・トレイルは途中に休憩場所や給水所が点在しております。プラトー・ポイントまでの道中にあるいくつかのポイントも併せて紹介します。

 

ブライト・エンジェル・ポイントの出発地点

ブライト・エンジェル。トレイルの出発地点

ブライト・エンジェル・ロッジのすぐ裏手がトレイルの出発地点

出発地点は「ブライト・エンジェル・ロッジ」の施設の裏手からとなります。3月下旬のリムは寒く出発の際は防寒対策をして出発しました。この時期はまだ雪や氷が一部残っており、足場が滑りやすい状況でした。朝8:30に出発しました。

Lower Tunnel まで / 出発地点から1.6㎞付近

2nd Tunnel

スタート地点1.6km進んだLower Tunnel

グランド・キャニオンの壁

存在感のある渓谷の壁

  • 場所: Lower Tunnel(2nd Tunnel)
  • 8:53分(出発から23分)
  • 出発地点からの距離: 1.6Km付近
  • 出発地点からの標高差: -180メートル
  • ここからの戻り時間: 約1時間前後
  • 難易度: 簡単

出発地点からはスムーズに下っていきます。渓谷を下るため、カーブが多く、傾斜のあるトレイルが続きます。観光目的でグランド・キャニオンの中を体験する程度で来れる最適な場所です。

1.5マイルの休憩小屋(1.5 miles Resthouse)まで / 出発地点から2.4㎞付近

1.5マイル付近の風景

出発地点から1.5マイル付近の風景

  • 場所: 1.5 Mile Resthouse付近
  • 9:15分(出発から45分)
  • 出発地点からの距離: 2.4Km付近
  • 出発地点からの標高差: -340メートル
  • ここからの戻り時間: 約1時間~1時間30分前後
  • 難易度: 普通
  • 給水(5月~9月までの期間のみ)、トイレ、緊急電話あり

さらに渓谷を下り道も細くなってきます。この辺りではすでに300メートル以上も渓谷を下っており、雪や氷はありませんでした。標高が下がり気温が徐々に上がってきました。このあたりで後方から物資を運ぶミュールの群れに遭遇しました。斜面側に一歩下がり、ミュールが通り過ぎるまで動かずにじっとしておりました。

1.5 mile Reshouseには最初の給水場所(5月~9月限定)やお手洗いがあります。一度ここで休息をとり体調のチェックをしましょう。

3マイルの休憩小屋(3.0 miles Resthouse)まで / 出発地点から4.8㎞付近

3マイルの小屋付近のトレイルの風景、周りは大渓谷の岩に挟まれた風景

トレイルの外は崖になっているので、足を踏み外さないように

3 mile Resthouseの風景

ようやく3マイル休憩小屋に到着。だんだんと気温が上昇してきました。

  • 場所: 3.0 Mile Resthouse付近
  • 10:02分(出発から1時間32分)
  • 出発地点からの距離: 4.8Km付近
  • 出発地点からの標高差: -645メートル
  • ここからの戻り時間: 約2時間~3時間前後
  • 難易度: やや高め
  • 給水(5月~9月までの期間のみ)、トイレ、緊急電話あり

ここまでの道のりはずっと下り坂のため、それほど体力を使わずにどんどん進むことができます。ただし、ここから戻るルートはすべて上り坂の登山となりますので、行きの1.5~2倍の時間がかかります。お昼頃に到着して引き返した場合、夕方頃までには戻れるイメージとなります。

ここまでで体調がすぐれない場合や、足に不調がある場合は必ずここで引き返してください。春先でもこの付近では気温が25度前後でしたが直射日光により体感温度は30度以上に感じました。

Indian Garden Campground まで / 出発地点から7.2km 付近

インディアンガーデン付近の風景

険しい渓谷を下り、少しずつ穏やかな道になってきました。

  • 場所: Indian Garden Campground付近
  • 10:50分(出発から2時間20分)
  • 出発地点からの距離: 7.2Km付近
  • 出発地点からの標高差: -925メートル
  • ここからの戻り時間: 約3時間~4時間前後
  • 難易度: 高め
  • 給水(通年)、トイレ、緊急電話あり、レンジャー派出所あり、キャンプ場あり

インディアン・ガーデン・キャンプ場手前まで大渓谷をずっと下ります。このあたりから気温の上昇が激しくなり、春先でも30度近くの気温があります。この場所から引き返す場合は3時間以上は掛かるため、体力と時間を確認してください。インディアンガーデンに正午頃に到着する場合、この時点で戻っても夕方前の到着になると思います。

インディアン・ガーデンは唯一通年給水ポイントがあります。トイレそしてピクニックができるテーブルがあるので食事をしながら体力を回復させましょう。このエリアは唯一森のように木が多く生えており、日影もあるため、ここで十分な休憩を取るようにしましょう。

この先からプラトー・ポイントまでは炎天下の中、影が一切ない不毛の大地を突き進んでいくことになります。ここまでで水が不足している場合は、水を補給してください。

夏の時期で日帰りハイキングをする場合はインディアン・ガーデンより先には行ってはいけません。高確率で熱中症になり、命の危険があります。

私たちは通常よりも早いペースでここに到着しましたが、早すぎるペースも体力の消耗が激しくなるため気を付けなければなりません。

インディアン・ガーデンからトレイルが2つに分かれます。誰でもわかるようになっておりますが、進行方向に向かって右側のトレイルがブライト・エンジェル・トレイルで、左側が「プラトー・ポイント・トレイル」となります。

灼熱の大地を進み、プラトー・ポイントまで / 出発地点から9.8㎞(今回の終着ポイント)

プラトー・ポイントの表示

プラトー・ポイントまでもう少し

  • 場所: Plateau Pointまで
  • 11:55分(出発から3時間25分)
  • 出発地点からの距離: 9.8Km付近
  • 出発地点からの標高差: -940メートル
  • ここからの戻り時間: 約5時間~6時間前後
  • 難易度: より高め
  • 給水(5月~9月まで)

インディア・ガーデンからプラトー・ポイントまでは2.6㎞の平坦な道を進みますが、正直この道が今回トレイルを歩いて一番きつかったです。このあたりは空気が乾燥しており、太陽に照らされて猛烈な暑さでした。春先でも30度を超える気温は異常です。真夏でこの道を歩けと言われたら、全力で拒否させていただきます。

大地に生育している植物もサボテンが多く日影が一切ありませんでした。

プラトー・ポイント・トレイルの風景

インディアン・ガーデンからプラトー・ポイントの道のりは灼熱の大地

また、乾燥しているため汗はすぐに引きますが、熱中症に脱水症状がもれなく特典としてついてくる環境なので水分補給と体調管理を徹底してください。3月下旬でも手元の気温は32度もあり、日差しが強く体感温度はより暑く感じました。サウナにいるような感覚ですね。この場所で息切れや急な汗、頭痛やめまい、吐き気、手足のしびれなど、少しでも熱中症の症状があればすぐにインディアンガーデンに引き返してください。

夏は45度まで上がるようで、人間の体温を軽く超える気温の中で運動しながら何時間も耐えられないと思います。真夏の日中でのトレイルがいかに危険かわかります。

グランド・キャニオンの中から見た風景

後ろを振り返るとかなりの距離を歩いたことがわかります

プラトー・ポイントを目指してひたすら進みますが、後ろを振り返ると出発地点からいかに遠くまで進んだことがわかります。もやはどこから降りてきたかわかりません。

プラトー・ポイント手前の風景

ようやくプラトー・ポイントが見えてきました

プラトー・ポイントから見下ろすコロラド川の絶景

コロラド川と大地の風景

プラトー・ポイントから見たコロラド川の風景

  • 滞在時間:  約20分
  • 気温:    32度(体感温度40度)/ 3月下旬頃

出発してから4時間~5時間ほどでプラトー・ポイントに着くことができます。私たちはペースが速かったので3時間半ほどで着くことができました。コロラド川とグランド・キャニオンの渓谷を間近で見ることができる絶景ポイントです。

プラトー・ポイントから見えるコロラド川

プラトー・ポイントの崖から見える風景

コロラド川が茶色く濁っておりますが、これは今もグランド・キャニオンの大地を削り続けているからです。

プラトー・ポイントは5月~9月の夏の時期のみ給水場がありますが、トイレや休憩所はありません。熱中症の心配もあるので滞在時間は長くても30分以内にしましょう。朝に出発してもプラトー・ポイントに着くころは真昼になります。気温も一番高い時間帯になるため、すぐにインディアン・ガーデンへ引き返しましょう。

 

日が暮れる前にブライト・エンジェル・トレイルの出発地点に戻る

ブライト・エンジェル・トレイルへ帰還している風景

来た道を戻ります

個人差はありますが一般的に帰り道は登り中心なので、行きの時間の1.5~2倍の時間がかかります。

 

帰りのトレイルで一番大切なこと

  • 体力が尽きる前に戻ること
  • 日が暮れる前に戻ること
  • ペースを乱さないこと

帰り道は4時間以上、登りっぱなしでほぼ登山みたいなものです。休憩は当然していただきたいのですが一度でも座ってしまうと立てなくなる可能性があります。立ち止まって休憩する気持ちでいてください。

トレイルの道を踏み外すと崖です。暗闇の中のトレイルは非常に危険で、つまずいて谷底に落ちる危険があるため、プラトー・ポイントを目指すなら必ず日没前に戻るようにしてください。

帰り道は戻るためだけの移動になるため精神的にも堪える行程です。私は無我の境地でひたすら歩き続け、4時間19分でブライト・エンジェル・トレイルの出発地点に戻ることができました。

プラトー・ポイントからブライト・エンジェル・トレイルの出発地点までの所要時間 / 4時間19分

  • プラトー・ポイント出発時間12:15分
  • インディアンガーデンに到着 / 12:45分
  • 3 mile Resthouseに到着 / 14:18分
  • 1.5 mile Resthouseに到着 / 15:30分
  • Lower Tunnelに到着 / 15:50分
  • ブライト・エンジェル・トレイル出発地点に到着 / 16:34分
夕日に染まるグランド・キャニオンの風景

無事に戻ることができました

往復約20km、所要時間8時間のトレイル体験はとても達成感のあるアクティビティーでした。

まとめ

今回ブライト・エンジェル・トレイルを実際に歩き、プラトー・ポイントを目指しました。安全にトレイルを歩くために下記のことをしっかりと念頭に置いて楽しんでください。

  1. 体力を温存するために前日からの睡眠としっかりとした食事を心がける
  2. 体調がすぐれない場合は行かない
  3. 7月、8月の挑戦は控える
  4. 夜間のトレイルはできる限り避ける
  5. 水は一人最低2リットル(夏場は4リットル)以上、食料は高カロリーと塩分の多い食材を持ち込む
  6. トレイル中はこまめに水分・エネルギー補給と休憩をし、熱中症にならないように気を付ける
  7. 体調が悪い場合はその場で引き返す決断をする。
  8. トレイルは一人ではいかないず、必ず2名以上で行動をする
  9. 歩く速さは一番遅い人のペースを維持し、体力的に弱い方に併せて行動する
  10. ゴミはすべて持ち帰る、トイレは決まった場所で行う
  11. ミュールが来たら大声を出さず、トレイルの斜面側に下がり通り過ぎるまで静かにする
  12. グランド・キャニオンをとことん楽しむ

しっかりと準備をしてトレイルを楽しんでください。グランド・キャニオンでトレイルを歩く方、安全で楽しいグランド・キャニオンのトレッキングを願っております。

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