キャピトル・リーフ国立公園

ユタ州の秘境|キャピトル・リーフ国立公園とは?|半日で観光できる見どころを紹介

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キャピトル・リーフ国立公園はアメリカのユタ州にあり、入場料無料で入園できる数少ない国立公園です。

場所はユタ州道路24号線沿いにあり、ドライブしながら国立公園を通り抜けることができます。

また、ブライスキャニオン国立公園とアーチーズ国立公園の中間に位置しているため、グランドサークルとしてキャピトル・リーフ国立公園を経由するなど、行程に組みやすい場所にあります。

他の国立公園と比較すると見どころは少ないため、滞在時間は短めとなります。

この記事では約2.5時間ほどの滞在時間で立ち寄ったポイントを紹介していきます。

キャピトル・リーフ国立公園とは?

赤やピンク、白などの何層も重なる岩と砂の大地が特徴的な国立公園です。

これらは太古の昔に海や川だった時代が幾度となく訪れ、歴史と共に環境が変化したことで砂や岩が堆積して何層もの地層を形成してきました。

その結果、色鮮やかな地層がむき出しになっており、地質学的にもとても価値のある場所としても注目されています。

東西に走るユタ州道24号線沿いの約25㎞の両サイドに様々な形をした地形を見ることができるビュースポットやトレイル、公園内で野営ができるキャンプグラウンド、その他周辺環境の情報やミュージアムなどが入ったビジターセンターが国立公園の中心になっています。

それだけでなく、バックカントリーと呼ばれる車で行き辛いエリアが南北に広域に分布しており、未開の地も多く残った国立公園です。

キャピトル・リーフ国立公園の概要

  • 1971年に国立公園として正式登録
  • 営業時間は通年24時間(繁忙期は5月~10月)
  • 入園料:UT-24号線沿いは無料 / ビジターセンターより裏のシーニックドライブは15ドルの入場料
  • 公園内の設備:ビジターセンター、トイレ施設、キャンプ場
  • 気候:(通年乾燥地帯)温暖な時期は5月~10月上旬、夏場は35度超え、昼過ぎに雷雨がある。冬は雪が降る。
  • アクセス方法: 国立公園西側のTorreyの町から車で10分ほど
  • 宿泊施設、食事処、商業施設: 無し
  • HP: キャピトル・リーフ国立公園オフィシャルホームページ

見所は?(見どころはドライブと道路沿いから見える景色)

見所は色鮮やかな何層にも折り重なる地層を間近で見られる気軽さとドライブしながらユタ州道24号線沿いから眺めるビューポイント巡りです。

と言っても、実はそんなにビューポイントはありません。

お勧めの観光ポイントは?

図①:キャピトル・リーフ国立公園は赤い線のUT-24沿いから見る風景がお勧め

キャピトル・リーフの代表的な景色は西側のエントランス(West Entrance)側からビジターセンターまでの道路沿いに広がっています。

図①の青い点線で囲われた部分がキャピトル・リーフの代表的な光景が眺められます。

赤い点線のUT-24号沿いに路肩に駐車できるスペースがある為、車を停めて眺めることもできます。

訪れたらこのエリアの滞在がおすすめです。

滞在時間は?

長いトレイルを歩かなければ滞在時間は2時間から半日あれば十分です。

1つ1つのトレイルを探索すれば1日以上の時間がかかりますが、他の国立公園と比較すると見どころが少ないため、短時間の滞在で十分な内容です。そのため次の目的地を経由する目的で立ち寄る程度でも十分キャピトルリーフに足を運ぶ価値があります。

グランドサークルなどでブライスキャニオン国立公園からアーチーズ国立公園に行く際に寄り道感覚で訪れることが多いです。

キャピトル・リーフ国立公園の見どころを紹介

数時間以内の滞在を目的とした場合のおすすめの見どころを紹介します。下記①~⑥までのスポットを順に行き、約3時間以内で観光した行程となります。

図②:見どころポイントの分布

■West Entrance Sign:①

West Entrance Signの佇まい

国立公園の西側の入り口付近にある『West Entrance Sign』です。

集合写真や国立公園に来た証が撮れるお勧めのスポットです。

見所かと言うと語弊が生じますが、スマホやカメラを置いて写真が撮れるので国立公園を西側からアプローチする場合は立ち寄るべきです。

車3台くらいは駐車できる路肩スペースがあります。

晴れていれば『ヘンリー山脈』が背景に映り込みとても壮大な風景になること間違いなしです。

■Chimney Rock:チムニー・ロック:②

Chimney Rockの風景

煙突という意味のチムニー・ロックは見た通り、崖が浸食して煙突のような形を地形で、観光名所になっています。

道路沿いにある駐車スペースから崖の上を登るChimney Rock Trailへの道が続いています。

見る場所によって見え方が異なり、広域にわたり眺められます。

■Panorama Point - パノラマ・ポイント:③

丘高いパノラマポイントから見た風景

パノラマ・ポイントはキャピトル・リーフ国立公園で一番雰囲気がわかる場所でお勧めです。

ポイントから北側には代表的な光景の『Mummy Cliff - マミー・クリフ』が一望でき、東側から南にかけては広大な砂漠の大地や美しいヘンリー山脈が広がっています。

お勧めのポイントで一番時間を費やしていただきたい場所です。

風景を眺めながら軽いランチなどもおすすめです。

■■関連記事:キャピトル・リーフ国立公園で絶対に外せない観光名所「パノラマ・ポイント」とは?

■Goosenecks Overlook - グースネックス・オーバールック:④

グースネックス・オーバールックからの風景

『Solphur Creek - ソルファ・クリーク』という小川を崖の先端から眺めることができる、スリルのある絶景ポイントです。

地形がグースネック(ガチョウの首)のように見えますでしょうか?小川が蛇行している様からGoosenecksという由来から名づけられています。

Panorama Pointからオフロードを1.3㎞ほど進んだ終着地点に駐車場があり、そこから歩いて行きます。

片道200メートル程の距離のため、短時間且つ簡単に歩ける距離です。

■関連記事: キャピトル・リーフ国立公園の観光スポット|Goosenecks Overlookとは?歩き方や概要

■The Castle - ザ・キャッスル:⑤

目の前で見るザ・キャッスルの光景

城のような特徴的な形をした岩壁です。色の異なる地層がはっきりわかるこの場所は地球の歴史がよくわかる地質学的にも貴重な場所です。

UT-24沿いにある路肩スペースに車を停めて眺められます。

■Visitor Center - ビジターセンター:⑥

ビジターセンターの外観
中はミュージアムみたいな展示コーナーがあります

国立公園の中心にあるビジターセンターは公園の貴重な情報現です。トイレや周辺に休憩できるスポットがあるので立ち寄ってみましょう。

館内には写真や展示物、説明書きのボードなどが点在しており、キャピトル・リーフの地質学的な形成の過程や歴史を学ぶことができます。

キャピトル・リーフ国立公園に行く前に知っておきたい事前知識とは?

キャピトル・リーフは他の国立公園と比較するとマイナーな部類の国立公園です。この地を訪れる場合行く前に知っておきたい事前知識をまとめました。

キャピトル・リーフ国立公園の行き方と距離

この国立公園は他の国立公園から結構離れています。大きな街もなく少し孤立しています。フリーウェイ沿いにないため、州道を経由しなければたどり着くことができません。

■ブライスキャニオン・国立公園から行く場合

  • 距離186㎞ / 所要時間:2時間30分

少し遠回りですがシーニックルートとなるUT-12を経由してWest Entranceを目指します。

■モアブの町から行く場合

  • 距離220㎞ / 所要時間:2時間10分

キャピトル・リーフ国立公園を経由する際に考慮しなければならない時間配分とは?

周辺の国立公園や大きな街から離れているため、キャピトル・リーフに行く場合は以下の事を考慮しなければなりません。

  • どこから何時に出発し、国立公園の滞在時間を決め、最終的な目的地に何時に着けるかが重要な要素となります。

例えば、ブライスキャニオン国立公園からキャピトル・リーフ国立公園を経由して、アーチーズ国立公園の隣町であるモアブの宿泊施設を日中で目指すとします。

上記の場合、1日で走り切らなければならない場合は下記のような時間配分となります。

推奨時間     スケジュール
8:00ブライスキャニオン国立公園を出発
10:30キャピトル・リーフ国立公園West Entranceに到着&観光スタート(約3時間滞在の場合)
13:30キャピトル・リーフ国立公園を出発
15:30モアブ(宿泊施設)到着
理想のスケジュール

上記のスケジュールはあくまで理想のタイムラインです。ただしブライスキャニオンの出発時間は遅くとも9時前に出発しなければ、後の行程が全て後ろ倒しになるので注意です。

モアブには16時前には到着できるように時間配分をしておくと良いでしょう。

キャピトル・リーフ国立公園に一番近い町『Torrey』について

国立公園の西側エントランス手前にある小さな町です。

必要最低限であるガソリンスタンド(コンビニ付き)、宿泊施設、ローカルレストランがあります。

■Torreyで宿泊をする場合のケース

  • 国立公園の2日目を滞在する場合
  • モアブからブライスキャニオン国立公園へ行くために経由する場合の宿泊を目的とした場合

など。

キャピトル・リーフ国立公園のもう一つの顔|星空のメッカ

キャピトル・リーフ国立公園は2015年に『International Dark Sky Park』に指定され、手付かずの自然の星空が見れる世界でも数少ない場所となりました。

正直夜の国立公園内で夜空を眺めたことはありませんが、周辺に大きな街や商業施設が少なく、標高も高く、空気も澄んでいると謳っていますので、相当綺麗な星空を眺めることができそうです。

キャピトル・リーフはどのような過程で今の大地が出来上がったか?

キャピトル・リーフの大地は膨大な年月をかけて「堆積」、「隆起」、「浸食」の過程を経て現在私たちが目にしている風景となりました。

そのため、この大地を詳しく調べることで地球のどの時期にどのような環境があったかを紐解くことが出来るのです。

■堆積

今から2億7,000万円前のペルム紀から8,000万年前の白亜紀までの約2億年で約3,000メートルもの堆積物が地層として何層も積み重ねられており、それらの地層の成分により、川や湿地、砂漠、または浅い海の環境によって堆積し、それらの古代の堆積物は現在の標高よりはるかに低い海面付近にあったことがわかっています。

■隆起

堆積物が堆積し地層が積み重なってから後に、プレートニクスと呼ばれる地球規模の地殻変動によってキャピトル・リーフ地帯全体が垂直に隆起しました。

その結果、何層にもなる地層がミルフィーユの断面図のように地表にむき出しになりました。

■浸食

現在の景観は今から2,000万年前頃から水による浸食作用が繰り返された結果で、キャピトル・リーフの複雑な渓谷は今から600年前から100万年前に形成されたそうです。

堆積物や地層はそれぞれ強度が異なり、水による浸食作用が変わります。

比較的固いと言われている赤いウィンゲートや白いナバホストーンと呼ばれる地層が浸食に耐え、それ以外の柔らかい地層が風化したり流されたことで現在のマーブル色の景観が形成されています。

これらの形成の過程を間近で見ることが貴重な場所です。

是非行ったら想像しながら楽しみましょう。

まとめ

キャピトル・リーフ国立公園は色鮮やかな地層が織りなすユタの秘境です。

ユタ州道24号線をドライブしながら壮大な景色を横目に眺められます。

一方の、他の国立公園と異なりトレイルやビューポイントは少なめで、ブライスキャニオンとアーチーズ国立公園の間にある為、寄り道してこの国立公園を経由する目的で訪れることが多いです。

そのため、滞在時間は数時間から半日あれば十分に楽しむことができます。

グランドサークルの過程で時間があるなら是非とも立ち寄って欲しい国立公園です。

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